世界のお気にいり(2)

Facebookが強い!看板税を利用した広告展開にも注目・ミャンマーの広告事情・後編

消費者視点を切り口に、海外のライフスタイルレポートをお届けする「世界のお気にいり」。
ミャンマーの広告事情・後編は、デジタルの分野を中心にご紹介します。

<ミャンマーの広告事情・前編を読む>

ミャンマーでは、FacebookがあればOK!? Googleを使わない若者も

今、既存の広告媒体を超えて影響力を高めているのはFacebookです。軍政時代、ミャンマーでは携帯電話どころか、固定電話さえほとんど普及しておらず、庶民は街角の電話店で電話をかけていました。インターネットの普及率も、2013年でなんと、1.6%(国際電気通信連合調べ)。 それが、2014年に外資系携帯電話会社が認められると、ほんの1、2年で状況が劇的に変化し、SIMカードが安くなり、中古スマホが海外から流入。多くの国民が固定電話や携帯電話、パソコンによるインターネットなどを経験することなく、一気にモバイルインターネット生活に突入しました。
携帯電話の普及で、姿を消しつつある街の電話店
携帯電話の普及で、姿を消しつつある街の電話店
このため、ミャンマーではHP文化がほとんど発展していません。ほとんどの人びとがFacebookで何もかも済ませてしまう傾向が顕著で、Google検索のやり方を知らない若者も珍しくありません。 いまや、Facebookは若者にもっとも影響力を持つ広告媒体にもなっています。ある商品やサービスについて、「あなたのFacebookに書き込んでくれれば×%割り引きます」と拡散を促したり、人気のあるFacebookページの主宰者をレストランが招待して記事を書かせる、などの手法が目立ちます。この傾向は当面続きそうです。(写真は、若者に人気が高いグルメページのひとつ「MyLann」https://www.facebook.com/MyLannMyanmar/)
若者に人気が高いグルメページのひとつ「MyLann」
若者に人気が高いグルメページのひとつ「MyLann」

ミャンマー独自?看板に広告が掲載されている理由

最後に、ミャンマー独特の広告事情である、看板税についてご紹介します。
高架の支柱を利用した看板
高架の支柱を利用した看板
ミャンマーでは、あらゆる看板に税金がかかります。公共の場所のものはもちろんですが、自社の敷地内であっても課税されます。道路に面したオフィスに案内板を出すにも、どこからが広告となるのかの基準があいまいで、判断は各区の税務署に任されています。 「うちの案内板は道路から少し入った玄関の上だから大丈夫だと思うけど、いつ彼らの気が向いて税金をとりに来るかと思うと心配」と言うのは、繁華街から少し入った路地に店を構える経営者。
これらの看板ひとうひとつが課税されている
これらの看板ひとうひとつが課税されている
小ぶりな看板なら安く、年数百円程度ですが、大きさや設置場所によってはかなりの価格になってしまうそうです。 この制度に目をつけたのが、広告に力を入れる大企業。商店の看板税を肩代わりする代わりに、自社の製品も店名といっしょに宣伝するのです。居酒屋ならビール、雑貨店なら石鹸、喫茶店ならコーヒーミルクといった具合です。
入口上の看板はウィスキー、立て看板はビールの居酒屋
入口上の看板はウィスキー、立て看板はビールの居酒屋
ミャンマーへの進出をお考えの方は、看板税にもご注意を。 (執筆・撮影/板坂 真季)
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