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インターネット接続サービス「ぷらら」と映像配信サービス「ひかりTV」を軸に事業を展開。「ひかりTV」は、映像をはじめ、ゲーム、音楽などの多彩なコンテンツを楽しめる総合ライフエンターテインメントサービスとして提供している。
※映像配信サービス事業においてサイカのMMM(マーケティング・ミックス・モデリング)ソリューションMAGELLAN(マゼラン)を導入
原田様:私と渡邊が所属するデジタルマーケティング担当では、主に3つのミッションがあります。1つ目は弊社が抱えている主だったサービスのWebサイトの構築・運用、2つ目は各サービスのプロモーション企画・実行、そして3つ目はWebサイトを通じた各サービスの販売です。プロモーションに関しては、オフライン広告もオンライン広告もすべて担当領域となります。
福島様:私は営業企画担当として、営業部全体の販売戦略策定や戦略にもとづいた事業計画の策定を行っています。課題の抽出から打ち手の検討・実行をリードする役割を担っています。「ひかりTV」の販売においては、量販店などのリアルチャネルも重要なチャネルとなっています。そこでの販売促進の施策については営業企画の管掌範囲となっており、その他のプロモーション施策と連携を取りながら施策を展開しています。
原田様:映像配信サービス事業においては、競合サービスが非常に多くあります。有料サービスだけでなく無料サービスも、同じ可処分時間を取り合っていると考えると競合にあたります。お客様にとっては選択肢の幅が広がっているということですが、その分競争が激化している市場となっています。
「ひかりTV」は光回線が前提となっているサービスだったので、これまでは光回線とセットで販売していました。店頭での販促を最大化するためのマスプロモーションは実施しておりましたが、いわゆるインバウンドでのオンライン獲得なども含めた統合マーケティングやブランディングにそこまで注力をしなくても売れる状態でした。しかし、光回線の市場は成熟してきており、新規の需要は落ち着きつつあります。そのため、お客様に能動的に「ひかりTV」にお申し込みいたただける状態にすることを目的に、数年前から本格的に統合的なプロモーション施策を強化するようになりました。
映像配信サービス事業についてお話しする原田様
原田様:統合的なプロモーションのノウハウが蓄積されていないということが大きな課題でした。改めて、プロモーション方法を検討することにしました。競合と比較してどこが差別化ポイントになるのかを明確にしながら施策を展開してきました。認知系のテレビCMから獲得系のオンライン広告などのプロモーションを実施しながら、少しずつノウハウを溜めてきましたが、まだまだ最適解がわからずにいました。
渡邊様:ひかりTV立ち上げ当初から約6年間は、毎年テレビCMなどのマスプロモーションを実施していました。当時は、主に店頭における光回線とのセット販売の促進を目的に、立ち上げ期の認知向上、ブランディングを目指したものでした。しかし、それ以降大きなマスプロモーションなどを実施していなかったこともあり、「ひかりTV」の認知度も下がっていきました。ひかりTVを広く認知していただくためのアプローチが足りていない状況でした。
原田様:他にも、社内のマインドも課題でした。これまでずっと光回線とのセット販売で売れてきたので、認知やブランド力を高めることの重要性を本質的に理解している社員が少なかったと思います。私たちも、それらが販売にどのくらい効果があるのかを定量的に提示することができず、また肌感としても掴み切れていませんでした。
原田様:MAGELLANではこれまでに2回分析をしており、1回目はテレビCMの効果可視化を、2回目は認知系のオンライン広告の効果可視化を目的に実施しました。
テレビCMは他施策と比べて費用も段違いに高額な一方で、お客様の行動を計測することが難しいです 。これまでは、テレビCMを実施している時期と実施していない時期を単純比較でテレビCMの効果を推定していました。テレビCMを打ち出すときは販売強化期間にあてることが多いため、もちろん他のプロモーション施策や販売促進施策も並行して実施しています。テレビCM単体での効果がどのくらいなのかがわからず、分析に苦労していました。
実際にMAGELLANで分析した結果、肌感に近い数値が出て驚きました。テレビCMについて前年同月実施分と効果の比較をしました。最新のテレビCMはクリエイティブや訴求内容を大きく変更し、販売チャネルに対する貢献度が高かったというのが肌感としてありました。そして、MAGELLANの分析でもしっかりそれを数値で示すことができました。
また、MAGELLANの分析結果報告会では、クリエイティブを変えることでさらに効率化が図れるという示唆もいただきました。私としては、テレビCMに関しては時期と金額感だけで効果が左右されると考えていたのですが、細かなクリエイティブの改善で効果が変わるという気づきをいただけたことが良かったです。
渡邊様:私も、MAGELLANの分析結果が肌感に近い数値だったので納得感がありました。また、テレビCMだけでなく、並行して推進していたキャンペーンなどの販売促進施策の販売貢献度も数値として把握することができたことも良かったです。
2回目の分析は認知系のオンライン広告の効果可視化を中心とした分析でした。中長期的な認知拡大を目的としている広告のため、直接のコンバージョンが少なく、オンライン広告を実施する必要はあると思いながらも、少し自信の持てないところがありました。しかし、MAGELLANの分析によって、しっかりと販売貢献しているということが数値化され、継続して実施する意義を再確認することができました。これらの認知系の施策については、社内でも軽視されがちだったので、今後は定量的な根拠を持って説得できるようになったことも心強く感じます。
MAGELLANの分析結果についてお話しする渡邊様
福島様:今後は、リアルチャネルでの販売促進施策の貢献値を細分化して可視化する予定です。コロナ禍において、その影響があるとはいえ、リアルチャネルの販売割合の比率は依然として高いです。競争が激化する中、複数の施策を並行して実施しながら、短いスパンでPDCAを回すことが重要になってくると考えています。MAGELLANによって、並行して実施されている複数の施策の中でそれぞれがどのくらいの効果があるのかを可視化できるので、今後の販売戦略に活かしていきたいと考えています。リアルチャネルでの販売促進施策の貢献値を細分化して可視化できれば、リアルチャネル・オンラインの施策全体を通して最適化できることになるので、とても期待しています。
原田様:販売(成果)から近い施策であれば、やはり肌感としても近い結果が得られますが、販売から離れれば離れるほど、貢献値の予測が立ちません。最終的には、販売だけでなく、認知や理解促進などの中間KPIに対する貢献値も可視化していきたいです。より早い段階でPDCAを回せるようにするためにも、中間KPIを加えて二段階で分析していきたいと思っています。
福島様:販売促進施策に関しては、どうしても人が介在する部分が大きいため、そこをどう分析するかも気になる点です。また、分析した結果をもとに、施策を検討し実行する上でも社内の理解を得る必要があります。最終的には、「MAGELLANがこう言っているので大丈夫です」と言えるようになると良いですね。
販売促進施策の分析についてお話しする福島様
原田様:弊社は創業当初より「お客様中心主義」を実践してきました。売上より、まずは「お客様が本当に満足しているのか?」を大切にしてきました。しかし、ふと振り返ると、シェア拡大を重視してしまい、この理念から少し遠ざかってしまうこともあったように思います。MAGELLANを通して、私たちのアクションに対してお客様がどう反応されているのか、お客様は何を求めているのかという点に目を向けられるようになったことは大きな変化だと思っています。改めて、お客様中心主義に立ち戻り、その理念に即したマーケティングをしていきたいと考えています。
渉外・コミュニケーション統括本部 ブランド・コミュニケーション本部長
馬場 剛史 氏
事業概要
スマートフォン・携帯電話など従来の通信サービスを中心に、幅広い事業を展開。基盤となる通信を核に、コマース・金融・エネルギー・エンターテインメント・教育などのライフデザインサービスを連携しながら拡充することで、新たな体験価値の提供を目指しています。