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1946年の創業以来、美の創造企業として化粧品・スキンケア商品の製造販売を中心に事業を展開。高い付加価値を持つブランドを強みとしており、「雪肌精」などの基幹ブランドを持つ。2020年9月、「雪肌精」は誕生35周年で初のリブランディングを実施するなど、さらなるグローバル化の加速と新規顧客との接点拡大を目指している。
私たちの部署は、各ブランドの宣伝・コミュニケーションを担当しています。ブランドの認知獲得から興味喚起・購入意向の促進をミッションとしており、購入の後押しを図る役目を担っています。
数あるブランドの中、今回MAGELLAN(マゼラン)を導入したブランドは「雪肌精」になります。
宣伝部 宣伝企画・PR二課 課長 千葉 拓也様
まず、市場の特徴は大きく2つあります。 1つ目は、商品種類が豊富で販売チャネルが多様化していることです。ひとえに化粧品・スキンケア商品と言いましても、比較的低価格帯で、ドラッグストアなどの量販店で販売する商品もあれば、高価格帯で、百貨店などでカウンセリングを実施して販売する商品もあります。また、ECでの販売も一定あり、販売チャネルの多様化が進んでいます。
2つ目は、トレンドの影響を受けやすく、市場の変化が速いことです。以前と比べると、お客様の趣味嗜好が多様化しており、トレンドの変化も速くなっていると感じています。そのため、昨年成功した宣伝・コミュニケーションが今年は通用しないなど、市場特有のマーケティングの難しさがあります。
また、昨今はコロナにより市場全体が大きな影響を受けました。外出自粛に伴う店頭で商品をお試しいただく機会の減少や、お客様が情報を得る手段の変化があったため、この変化をすばやく捉えることは大変でした。
コロナ禍でマスク生活が続き、お肌のお悩みを抱えるようになった方が増えたことや、自宅でゆっくりとケアできる商品へのニーズが高まったこともあり、スキンケア商品は伸びを見せています。そのため、全体最適の一環として、スキンケア商品への予算アロケーションを行いました。
「雪肌精」は、さらなるグローバル化の加速と、新しいお客さまとの接点拡大を目指して2020年9月に誕生35周年で初のリブランディングを実施しました。
雪肌精を長年愛用してくださっているお客様は、年月とともに少しずつ世代が上がってきているため、20~30代を中心とした新しい顧客層に向けたブランディングが必要だと考えています。そのため、新たなミューズ起用やデジタル施策の強化を図りました。
さらに、「Gift from the Earth~SEKKISEI Clarity~」をブランドの新しい価値とし、肌だけでなく、地球環境にも、より優しいブランドとして生まれ変わりました。これまでも「SAVE the BLUE」プロジェクトという、サンゴの保全活動等を行ってきましたが、更に地球環境へ配慮した容器設計に変更するなど、今まで以上にサステナビリティを考慮した取り組みを行っています。
宣伝部 宣伝企画・PR一課 山内 鞠那様
認知・興味関心・購入意向という指標以外に、新たに「売上」という指標のもと、プロモーションの効果を可視化したいと考えたためです。これまでの調査において、認知・興味関心・購入意向に対するプロモーションの効果は把握できていました。しかし、実際に売上に対してどのプロモーションが貢献していて、どこに課題があるのかまではなかなか見出すことができていませんでした。 また、リブランディングの結果についても、売上と紐づけてみることで改めて成果を可視化したいと考えました。
加えて、ECなどオンラインの売上に対する効果はある程度可視化できていますが、大半を占める店頭などのオフラインの売上に対する効果可視化は難しいと感じていたため、MAGELLANで分析したいと考えました。 もちろん、プロモーションを展開する上で、認知などのアッパーファネルが大切なことは理解しています。ただ、売上に対する貢献度を可視化することで、今後どのようなプロモーションが最適なのかやどのように予算をアロケーションすべきかなど、より具体的な改善点を見出すことができると考えています。
プロモーションだけが売上に影響を与えるわけではありません。コロナや店頭販促・競合の出稿など、様々な要因が影響しています。これまでの調査は、どちらかというとプロモーションに閉じたものが中心でしたが、プロモーション以外の外部要因も含め、より広い視野を持って調査を行いたいと考え、今回、MAGELLANの導入を決めました。
また、今後はスポットではなく定常的に調査を行うことで、プロモーションにおける高速PDCAを回していきたいと考えています。費用面やアウトプットまでのスピード感といったところも、MAGELLANは私たちの課題に対するソリューションとしてマッチしていると考えています。
まずは、これまでの調査では可視化できなかったプロモーションと売上との相関性を可視化したいです。過去の調査結果や経験値をもとに設計してきたプロモーションがどれだけ売上に貢献していたのか、その良し悪しを明らかにしたいと考えています。
また、外部要因の影響も可視化することで、プロモーションの効率化を図りたいと考えています。例えば新商品に関して、これまでは棚取りを考慮し、発売日に合わせたプロモーションを展開してきましたが、実は発売日に合わせるよりも効果的なプロモーションタイミングがあるかもしれません。時期の最適設計はあくまで一例ですが、このように次につながるアウトプットを得られることを期待しています。ブランドがどこに進んでいくべきか、その方向性を見極める材料を得られたら嬉しいです。今は雪肌精でMAGELLANを導入していますが、今後は他のブランドにも展開していけたらいいですね。
デジタルシフトが進み、様々なデータが手に入るようになりましたが、「どのデータをどのように扱うか」が重要だと考えています。データ自体は嘘をつきません。ですので、収集できるデータはきちんと収集すべきです。ただし、データがすべての正解を出すわけではないということは、肝に銘じておく必要があります。どのデータをどのように扱い、どのように理解するかが大事だと考えています。 データをうまく活用することで、世の中の変化に正確についていくだけでなく、スピード感をもって対応していくことで、変化の先をいくような新しい宣伝・コミュニケーションを目指していきたいです。
渉外・コミュニケーション統括本部 ブランド・コミュニケーション本部長
馬場 剛史 氏
事業概要
スマートフォン・携帯電話など従来の通信サービスを中心に、幅広い事業を展開。基盤となる通信を核に、コマース・金融・エネルギー・エンターテインメント・教育などのライフデザインサービスを連携しながら拡充することで、新たな体験価値の提供を目指しています。