広告の効果測定における3つの大きな変化

コラム
広告

この20年間で、マーケティング環境の変化が大きく加速しています。

20年前に誕生したインターネット広告(デジタル広告)は急速に普及拡大し、2019年にはテレビ広告を上回る程に伸長しました。※1 また、広告の配信媒体も、いわゆる4マスと呼ばれる媒体が中心だった20年前から、PCやスマートフォンなど様々な媒体が活用されるようになりました。

このような変化の中で、マーケティング責任者や経営者はどのようにして事業成長のためにマーケティングを最適化すればよいのでしょうか?

ここでは、マーケティングの効果測定における主な変化を紹介し、将来の変化に備えて企業やブランドがどのように対応すべきかを考えていきます。

※1 電通「2020年 日本の広告費」

変化その1:事業成果に貢献している施策を把握するのがより複雑に

2000年以降、マーケティングの環境における大きな変化のひとつが、デジタル広告の成長とアドテックの爆発的な普及です。

アドテックの登場により、広告の透明性が向上するとの期待がありましたが、実際には透明性の低下につながりました。複数実施している広告のなかで、どの広告が事業成果にどの程度影響しているかを把握することは、マーケターにとってより複雑になってきました。これは、アドテックの普及により、広告出稿メディア(検索エンジン、ディスプレイネットワーク、SNS、動画配信やeコマースプラットフォームなど)の多様化と、細分化が進んでいるためです。

広告媒体の増加とアドテックの普及に伴い、マーケティング活動で消費者へのリーチ量が拡大したのは確かですが、一方で各広告が生み出す効果を正確に測定することは、かつてないほど困難になっています。

変化その2:目先の成果に囚われすぎる傾向に

前の数字を追うことが重要視されやすいため、短期的な指標や結果をもとに意思決定を行う傾向が強まっています。しかし、この傾向は経営にとっては必ずしも正しい状態ではありません。

広告には短期的な事業成果につながる効果だけでなく、中長期的な事業成果につながる効果が存在します。マーケティング・ミックス・モデリング(MMM)サービスMAGELLAN(マゼラン)の分析によると、平均で事業成果の70%以上を生み出しているのは、広告の短期的かつ直接的な影響ではなく、数年にわたり蓄積されたブランド力やその他の外的要因であるということが明らかとなりました。※2

つまり広告の短期的な効果というのは、約30%程度しか事業成果に影響を与えていないということです。※3

短期的なROI評価に基づいて意思決定をすることは簡単で、その瞬間は成果が上がっているように見えますが、実はこの方法は事業成長において必ずしも正しいとは限りません。

※2 ADVA MAGELLAN導入企業の分析結果平均より算出(2021年8月時点)
※3 この数値は全業界の平均の値であり、数値は業界・業種により大きく異なります。

変化その3:日々大量の広告に囲まれた消費者から、自社の注目を集めるのが困難に

インターネットやスマートフォンのようなテクノロジーの普及により、テレビ、ラジオ、新聞や交通などオフライン広告に加え、リスティング、バナー、SNSや動画配信プラットフォームなどデジタル広告でも、消費者は日々多くの広告に接触しています。

一方、消費者においては、多くの情報の中から自身で判断し、情報を取捨選択できる力が身についてきました。

このような情報過多な状況下で、広告主は消費者から選ばれるために、信頼してもらえるようなメッセージの発信や、感情を動かすクリエイティブの作成に焦点を当てることがより必要になっています。

クリエイティブを中心としたコミュニケーションの最適化も、様々なソリューションがあります。サイカでは、テレビCMとWeb動画において、消費者の感情の動きを脳波解析とデータサイエンスを活用した独自の分析技術で、狙った成果を生み出すクリエイティブを制作できるサービスADVA CREATOR(アドバ クリエイター)を提供しています。

マーケティング環境の変化をチャンスととらえる

環境の変化は革新の機会となります。適切なマーケティング効果測定の仕組みを築けば、変化する環境下においても、持続的に事業成果を最大化させることができます。

一方で、このような変化に対応したマーケティング体制を構築できている企業は、現状多くはありません。つまり、いち早くこの体制を構築することは、今後、競合から一歩抜きん出た成果を生み出すことができる、大きなチャンスとなると言えます。

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