株式会社オークローンマーケティング

Q. 事業内容と、MAGELLAN(マゼラン)をご導入いただいた部署の役割を教えて下さい

オークローンマーケティングは、海外のテレビ通販で人気の商品を映像とセットで買い付け、国内に展開する通販ブランド・ショップジャパンを運営しています。面白くてわくわくする商品、珍しい商品をお届けし、生活者により豊かなライフスタイルをお届けすることをモットーとしています。2007年には、ビリーズブートキャンプが大ヒットし、社会現象ともなりました。

今回MAGELLANを導入したMarketing Analytics Sectionでは、キャンペーン分析を中心に、データ収集と集計、予測モデルの開発、改善提案などを行っています。例えば、自社データに加えて、サードパーティデータやアンケートデータの一元管理、商品の売上予測やDM配信の最適化、商品へのフィードバックやマーケティング施策の提案など、データを基盤としたあらゆる分析・管理を担当しています。

Q. マーケティングにおいて、これまで抱えていた課題を教えて下さい

私たちには、20年以上に渡るテレビ通販のノウハウがあり、インフォマーシャルに関するデータ収集や効果検証は自負するところです。また、ECなど販売チャネルごとに効率化を図っており、それぞれのレポートやオペレーションは整っております。一方で、チャネルを横断した分析は始めたばかりです。そのため、統合分析の精度を高め、間接効果も含めた「施策の本当の効果」を検証したいという課題がありました。

分析のハードルを下げ、マーケター自身が使いこなせるMAGELLAN

Q. MAGELLANを導入された理由を教えて下さい

広告効果の統合分析には、「①成果を定量的に示せること」「②成果を生む構造を理解できること」「③将来の成果の予測ができること」が必要です。外部リソースや各種ツールを検討した結果、これらの条件をすべて満たし、かつ汎用性もあるのがMAGELLANでした。

また、ツールは導入してからが大切です。MAGELLANのカスタマーサクセスは、分析モデルの提案やPDCAを回すためのサポート、検証レポートの作成など、多様なMAGELLANの活用法をアドバイスしてくださいます。分析専門のスペシャリストだけでなく、マーケター自身が活用できる点も導入理由の1つです。

Q. MAGELLANのどのような機能に魅力を感じますか?

過去の施策の効果測定はもちろん、設定した目標値から広告予算配分をシミュレーションできる機能が特に魅力的です。効果測定と要因分析、予測・予算最適化を1つのツールで実行できるのは、MAGELLANしかないと思います。

また、UIなどもわかりやすく、他部署に対し、そのまま展開できる点も利点です。これまで積み重ねてきた各販売チャネルの分析実績をもとに、MAGELLANではマクロな視点で施策を評価したいです。

「分析」が生み出すビジネス貢献に期待

Q. 最後に、MAGELLANで実現したいマーケティングについて教えてください。

現在、会社を挙げて、MAGELLANによるプロモーション分析・マーケティング設計に取り組もうとしています。MAGELLANを導入したことで、継続的な効果測定だけでなく、新しい視点でマーケティングを考えられるようになったと思います。1つの分析モデルから、次の新しいモデルを生み出すサイクルを定着できたらと考えています。また、広告予算配分の根拠となるような分析も行いたいです。

そしていずれは、効果測定をMAGELLANに任せ、人的リソースは予測モデルの構築にあてるなど、分析リソースの最適化も考えています。部署として担う役割が広がり、ビジネスへの貢献もステップアップしていけるのではないかと期待しています。

インタビュー実施日:2018年12月7日(インタビュー実施時の御所属・役職名にて記載させていただいております)

オイシックス・ラ・大地株式会社

Q. Oisix様には、2018年の冬にMAGELLAN(マゼラン)をご導入いただきました。当時、どのようなマーケティング課題があったのでしょうか?

西井様:Oisixでは、現在約20万人の会員数を、3年間で50万人に成長させるという事業計画を立てています。しかし、プロモーションのファネルをOisixに対する顕在層から潜在層へと広げると、CPAが高くなってしまう傾向がありました。そこで、ラストコンバージョンではなく、Webのアトリビューション分析を行ったのですが、Oisixへのアクセスは、8割がスマートフォンからです。現状、デバイスを超えたアトリビューション分析は難しく、またオフライン活動の影響も可視化はできません。

このように、プロモーション全体の効果測定は長らくの課題です。しかし、認知と獲得の両方を実現するためには、最適なメディアを判断し、投資するためのファクトを掴まねばなりません。現在も、MAGELLANを含めて、プロモーション全体の効果分析を進めているところです。

CPAはトータルで考える

Q. MAGELLANを導入された理由を教えて下さい

成宮様:MAGELLANを導入した当時に私が所属していたOisixEC事業本部プロモーション室は、「おいしっくすくらぶ」の新規会員獲得がミッションです。デジタル広告は詳細な分析が進んでいますが、テレビCMなどのマス広告に関しては、効果指標や同時期に走らせるキャンペーンの設計を、経験則で行ってきた状況があります。MAGELLANはマス広告の効果も可視化できますから、ファクトに基づいたアロケーションに期待して導入しました。

藤枝様:EC事業本部のデータマーケティングセクションでは、サービスに紐づいたデータの蓄積、可視化、活用を行っています。Oisixの事業が伸びている理由の1つに、会員の獲得コストとLTVの一致があります。ゆえに、プロモーション全体の効果測定は、常に最善を追い求めなければなりません。また、広告予算のアロケーションに、統計学的なアプローチを取り入れられないかと考えていました。そのような中でMAGELLANをセミナーで知り、「Oisixの構想が実現できそうだ」と感じたのです。

Q. 近年、ダイレクトレスポンス型のビジネス全般に、CPA評価が難しくなってきた傾向があると伺います。Oisix様では、CPAをどのように捉えていらっしゃいますか?

西井様:ラストクリックの成果だけでなく、マス広告や動画広告も含めてPDCAを回し、トータルでCPAが合えば良いと考えています。そこへ、多角的な視点として統計のアプローチも交えていけるのではないでしょうか。デジタルマーケティングが登場する以前は、広告効果が十分に可視化されず、感覚的なアロケーションをせざるを得ませんでした。しかし、このブラックボックスの状態を明らかにし、正しいマーケティング投資ができれば、企業は伸びると思います。

お客様の行動を深く理解し、最適な広告手法を選択したい

Q. 最後に、マーケティングにおいて目指す姿について教えて下さい

藤枝様:Oisixでは週次でPDCAを回しており、スピードを大切にしています。現在は、データマーケティングセクションがサポートしながら、MAGELLANの分析設計を構築している段階です。よりスピーディに分析が行えるよう、マーケターが1人でMAGELLANを運用できる体制を整えたいです。

成宮様:運用型広告のプラットフォームは、広告配信システムの学習機能が進化し、クリエイティブの力で効果を上げていく傾向があります。広告を起点としたお客様の行動を可視化し、その上でクリエイティブの評価も可視化できると理想的ですね。ファクトに沿って、最適なマーケティングコミュニケーションを実現したいと思います。

西井様:今や「ダイレクトレスポンスは運用型広告」が当たり前となりましたが、10年ほど前は、ディスプレイ広告を活用しきれていなかった時代もあります。しかし、プラットフォーム側のテクノロジーの進化に伴い、CPAが合うようになり、広告投資が進みました。今後も同様に、動画広告などの新しい広告が定着し、クリックベースではない計測指標や手法が確立する時が来るでしょう。そのようなマーケティングの変化にしっかりと対応できるよう、準備を進めておきたいです。

株式会社ベルーナ

国内業界シェアNo.1だからこそのマーケティングの難しさと市場特有の課題

Q. 担当業務を教えて下さい

私は経営企画室に所属しながら、今回MAGELLAN(マゼラン)を導入したナースリーのマーケティングも担当しています。経営企画室は各部門をサポートする役割も担っているため、後方支援という意味合いでマーケティング業務も兼任しております。

経営企画室 参事 亀山 亮様

経営企画室 参事 亀山 亮様

Q. 貴社や市場特有のマーケティングにおける難しさを教えて下さい

大きく2つあると考えています。 1つ目は、獲得ボリュームを維持、さらには拡大させながら獲得効率を上げることの難しさです。おかげさまで、ナースステージは国内の業界シェアが約7割と多くの方々にご愛顧いただいているのですが、だからこそ単純に量を確保するだけでなく、質も重要視していかなければならない点に難しさを感じています。

2つ目は、カタログを発行する際のセグメント設定の難しさです。対個人への発行はもちろんのこと、対病院・医療施設への発行も行うため、1冊のカタログでどれだけ多くのターゲットへアプローチできるかが鍵となります。看護師や医療従事者の方がターゲットとなると、それ自体で十分セグメント設定されていると思われるかもしれませんが、その中でも年代や嗜好性などは大きく異なるため、ここに市場特有のマーケティングの難しさを感じています。

また、業界の専門性が高いため、以前は知る人ぞ知るブランドだったのですが、コロナ影響によりマスク品切れ報道などが相次いだ結果、一般の方々からもご注文をいただける機会が増えました。これまでは、購入履歴のある方には定期的にカタログを発行させていただいていましたが、一般の方にとっては一次的な需要である可能性もあるため、購入履歴だけでは発行可否の判断がしにくく、こうした変化もセグメント設定の難しさにつながっています。

テレビCMの効果可視化とカタログへの投資の最適化を図りたい

Q. MAGELLANを導入された理由を教えて下さい

理由は2つあります。 1つ目は、テレビCMの効果を可視化するためです。これまでは、テレビCMを出稿する前後の期間で、テレビCMを出稿しているエリアと出稿していないエリアの売上の伸び幅を比較し、その差分を確認することで効果を把握していました。しかし、テレビCMと同じ内容の動画はWebサイトやYouTubeでも同時公開しています。また、テレビCMがSNSで話題になるケースも多いため、この手法では純粋なテレビCMの効果がわからず、分析精度にはやや疑念がありました。分析結果に対し、社内では「テレビCMは分析結果には表れない効果もあるのではないか」という声もありました。

また、テレビCMは認知獲得や信頼感の醸成のためにも活用しており、売上に対する効果がすぐに出るとは限らないとも考えています。中長期的な効果も踏まえた上で、テレビCMを正しく評価したいと感じていました。

2つ目は、カタログへの投資を最適化するためです。コロナ影響も相まってEC化が進んでいることもあり、発行頻度や部数、先ほど申し上げたセグメントなどの最適化が徐々に難しくなってきていると感じていました。また、もともとカタログ起源の通信販売の会社であるため、過去の成功体験もあり、ECへ大きくシフトしにくいという課題がありました。そのため、数値をもとにした客観的かつ納得感のある最適化が求められていました。他にも、カタログとECの両経路を横断した場合の効果検証や、テレビCMなどの他施策との連動性も検証し、全体最適を行うことを目的に、MAGELLANの導入を決めました。

また、コロナ特需により、どこまでがプロモーションによる成果なのか見極め切れないという課題もありました。前年対比や前シーズン対比などで効果を把握することが難しくなった今、外的要因を切り離した純粋なプロモーションによる成果を可視化する方法を模索していました。

今後に続く分析や結果を確立し、MAGELLANの横展開を目指す

Q. MAGELLANの分析結果に対する印象を教えて下さい

自分たちがこれまで持ち得ていなかった視点でレポーティングいただき、いろいろと新たな発見がありました。特に、各プロモーションを横断したテレビCMの波及効果や、これまで経路の詳細を把握できていなかった売上を経路別に可視化できたことで、一歩前進できた気がします。また、カタログからECへのつながりも可視化できたことは新鮮でした。

今後は、分析結果をもとにカタログ・Webプロモーションの投資最適化を徐々に行っていきます。分析前からカタログの発行部数の抑制や、余剰予算をWeb・ECのプロモーションに回すことを検討していましたが、MAGELLANの分析結果が後押しとなり、アクションにつながりました。

Q. MAGELLANの今後の活用方針を教えて下さい

まずは、継続的に活用していくことでMMMの分析精度を上げていき、より良い示唆を得たいと考えています。今はナースリー事業のみで導入していますが、ゆくゆくは他の事業にも横展開したいと考えています。今後に続くような分析や結果を確立したいです。

ナースリーを必要としていただける方に必要なタイミングでコミュニケーションする

Q. 最後に、マーケティングにおいて目指す姿について教えて下さい

私たちは自信を持って商品・サービスを展開しているため、認知いただければ期待に応えられると自負しております。そのため、ナースリーを必要としていただける方で、まだご存知ない方に、必要なタイミングでしっかりとアプローチしていきたいと考えています。お客様にとっても企業にとっても、一番効率的な接点の持ち方ができるマーケティングを目指したいです。