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【経営陣インタビュー】目指すのは「誰もがすごい人になれる会社」サイカCEO平尾が社内に起こした”変革”

これまでにない商品やサービス、ビジネスモデル、市場を生み出す「イノベーション」。企業成長や産業の発展に、イノベーション(=変革)は欠かせません。

では、変革を起こす企業に必要な要素とは何なのか。また、そうした組織で働く個人に求められる自己変革とは。本連載は「変革」をテーマに、サイカの経営陣4名の考えをお届けします。

「どうしようもない悲しみをなくしたい」という想いから、2012年に創業したサイカ。創業から10年を迎えた現在、「才能開花」をコアに、社会の変革へと挑み続けています。

この「才能開花」は、代表取締役CEOである平尾喜昭が創業時から掲げている言葉。社会、そしてサイカメンバーのポテンシャルを発揮させたい、という願いが込められています。

なぜあらゆる才能を開花させることが「どうしようもない悲しみをなくす」ことにつながり、社会の変革をもたらすのか。背景にある平尾自身の体験と、「才能開花」と「変革」のつながりを、平尾本人に聞きました。

株式会社サイカ代表取締役CEO平尾 喜昭氏
株式会社サイカ 代表取締役CEO
平尾 喜昭(ひらお・よしあき)

2012年慶應義塾大学総合政策学部卒業。学業と並行して、日本と韓国で音楽活動を行う。父親が勤める会社が倒産したことを原体験として、大学在学中に出会った統計分析から経営支援の可能性を見出し、2012年2月に株式会社サイカを創業。統計学と経済学をベースに、これまで数多くの大手クライアントでマーケティング精度向上のコンサルティングを行ってきた。その知見を基に、サイカの各種ツール開発におけるプロダクトオーナーを歴任。

「才能開花」という考えが生まれた大学時代

―あらゆる人々の「才能」について、平尾さんが考え始めた経緯を教えてください。

少し遡ってしまうのですが、中学時代に父の勤めていた会社が倒産し、父の周りで不幸が続いたことがあったんです。

当時、課長職であった父ですら倒産の事実を知ったのが会見の30分前だった、ということにとにかくショックを受けて。抵抗すらできないまま人生が制約されてしまう、という「どうしようもない悲しみ」が世の中にあることを知りました。

そこから人々のやり場の無い悲しみを癒せるようにと、音楽活動を始めました。活動の場はだんだんと広がり、大学で経済政策を学びながら、日本と韓国でバンド活動をするようになっていったんです。実はこの活動をしていた大学生の頃こそが、人々の「才能」について深く考えるようになった原点になります。

当時仲が良かった音楽仲間の中で大卒はめずらしかったけど、地頭が良くて賢いヤツが結構いたんです。でも「どうせ学校には行ってないから」と自分自身の頭脳にキャップをかけるような考えの持ち主も多く、もったいなさを感じていました。

一方で僕の大学も、アートや音楽の側面で飛び抜けてクリエイティブな発想を持っているのに「一般企業に就職しなきゃ」とプロの道を諦めてしまう人が少なからずいて。

僕の原体験と相まった「才能にあふれた、制約のない世界を作りたい」という想いは、そこからスタートしていたと思います。

株式会社サイカ代表取締役CEO平尾 喜昭氏

―そういった想いが、統計分析を扱うサイカという企業の立ち上げに結びついたきっかけは?

日本と韓国で音楽活動をするうちに、日韓の文化のギャップを感じるようになりました。この背景にあるものが何なのかを知りたくて、さまざまな国の政治や経済の成り立ちが学べる経済政策を専攻したんです。あるとき統計分析の授業を受けていると、なんと父の勤めていた会社が事例として取り上げられて

今までは無意識に「どうしようもない悲しみ」は生まれてしまうものだと捉えていたのに、「悲しみを生じさせない方法」があることを知って衝撃を受けました。

同じような状況の会社を救い、これ以上悲しみを起こさないようにするか。それとも「悲しみが起きるのは仕方ない」と音楽で人を癒す道を進むか。二つの選択が現れたとき、僕が選んだのが前者だったんです。

メンバーの才能が開花することで社会に変革を起こす「XICA WAY」の考え方

株式会社サイカ代表取締役CEO平尾 喜昭氏

―「悲しみ」を起こさせないために、データサイエンスを駆使してあらゆる才能を開花させる、と。この「開花させる」相手について、今の平尾さんはどう捉えていますか?

企業と社会、そしてサイカで働くメンバーです。特に2年前からは「XICA WAY(サイカウェイ)」という行動指針を定め、メンバーが自身の才能を開花できるような環境を整えるようになりました。

―XICA WAYとは具体的にどういった行動指針なのでしょうか。

簡単に言えば、社員が才能を開花させ、社会に変革を起こすためのハウツーのようなものです。12の指針から構成されています。

XICA WAYという行動指針

相関図の到達地点として「社会を才能開花させる」を定義し、そこに至るまでのWAYがトライアングル上に構成されています。

XICA WAYのユニークなポイントは、それぞれの12のWAYが連関しているところ。社員の「こうなりたい」というそれぞれの想いを汲み取るためにも、あえてスタート地点を決めない/段階的にステップを踏まない構造をとりました。

例えば「挑戦を愛する」という心構えの指針がありますが、最初から「どんどん挑戦するぞ!」という気持ちになれる人ばかりではないかもしれない。ここをスタート地点として定義してしまうと、目標を設定して実行に移すまでに心が折れてしまうことだってあります。

人によっては「実践から学び続ける」ことからスタートした方が、自ずと高い目標を設定でき、最終的に挑戦を愛せるようにもなる。このように一人ひとりが自分に合うやり方を模索しながら「才能を開花」するアクションを取れれば、と考えています。

サイカの行動指針「XICA WAY」を実践する方法(2021年10月版) | 株式会社サイカ

―こういった「社内の才能を開花させることで社会に変革を起こしていく」という考えは創業時からあったのでしょうか?

創業当初ははっきりとは掲げていなかったです。僕自身「社会の才能」を開花させることに専念していたぶん「メンバーなら言わずとも理解してくれているだろう」と思い込んでいました。ただ2017年に社員の半数以上が辞職する、という出来事がありまして……。

その時はじめて「才能開花」という根底の思想を、メンバーへ十分に伝えきれていなかったことに気づきました。そこで「才能開花」が目指す先にある本質的な意味をちゃんと言葉に定め、社内へ浸透させることに決めたんです。

XICA WAYを設定したのも「才能開花」という言葉の理解をよりメンバーに深めてもらいたかったから。今では全社員が年に一度のワークショップに参加し、議論し合いながら少しずつリニューアルを重ねています。

常に前提を疑い、社会をより良く変革させていく

株式会社サイカ代表取締役CEO平尾 喜昭氏

―平尾さんご自身が「社内の変革」を起こそうと決めてから6年目に突入した現在、サイカではどういったメンバーが活動しているのでしょうか?

成長意欲のある人が揃っていると思います。入社時から自分自身のポテンシャルを信じているメンバーが多いですね。実際、自分を信じて変革できるような人ほど社会を変えられるんです。だからこそ僕らも新たなメンバーを採用する時は、重視するポイントです。

逆に経験やスキルがあっても、自身の成長や可能性を信じられない人は、自己や組織、社会の変革から遠ざかってしまうだろうと考えています。

僕が目指したいのは、誰もがすごい人になれる会社。さまざまなキャリア選択の中で仮に他の企業に転職したとしても、「サイカ出身なら任せられる」って思われるような人材を生み出したいです。「才能開花」のポテンシャルがある人、そして自身の「才能開花」を信じる人がこれからも集まってくれたらうれしいですね。

―そういったポテンシャルをもった人に対し、平尾さんはサイカの魅力をどのように伝えたいですか?

体系的に「才能開花」と向き合える環境であることは伝えたいです。XICA WAY然り、あらゆる人々をサポートできるような仕組みを作っているからこそ、何かしらの成長を得られることに期待してほしいですね。

加えて、自分の才能を開花させることが社会の変革に直結していることを体感できます。データとテクノロジーで業界の複雑性を解きほぐし、ブラックボックスを解消する。単なるマーケティング業務の効率化にとどまらず、新たな産業機会を創り出す。そんな、今あるモノ・コトを革新的に変えていくサービスを提供しているからこそ、本当に凄まじいスピード感で社会が変革していく様子に立ち会えます。

変革こそが僕らの価値、と言っても過言ではないですね。

株式会社サイカ代表取締役CEO平尾 喜昭氏

―では、最後に平尾さんにとっての「変革」という言葉の定義を教えてください。

前提を疑い、本質を見極めながらより良い方向へ変化させていくことです。

変革を起こすには、疑問や矛盾を解きほぐしていく考え方が重要。「もっと早く、遠くへ行きたい」と考えたキュニョーが自動車を発明し、「人は空を飛べる」と信じたライト兄弟が飛行機を作ったように、当たり前に営まれる生活や社会の常識に疑問を持った人たちが世界に変革をもたらし、歴史を動かしてきました。

誤解しないでほしいのは、我々の提供するデータ分析もあくまで手法のひとつであり、目的ではないということ。イノベーションを起こそうとする時、DXのような手段や流行のキーワードに着目されることも多いですが、それは本質ではありません。

もちろん今後も我々はデータサイエンスに軸足を置きます。ただ我々は自分たちのサービスを、データサイエンスという武器をもとに矛盾に向き合うこと、と捉えます。そして「前提を疑う」マインドを磨き続け、今出たばかりの成果すら「もっと良くできるんじゃないか」と改善し続ける。そうやって、様々な変革を起こし続けたいです。

[取材・文]高木望
[編集]川畑夕子(XICA)