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入社1ヶ月の非デザイナーが「ちょっとイケてる」会社紹介資料公開をめざしてやったこと

はじめまして。サイカPR・ブランディング室の川畑と申します。
2020年8月に、サイカの採用ブランディング担当として入社して2ヶ月、この度当社の会社紹介資料をリニューアルしました!https://www.wantedly.com/media_links/54501/iframe

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・当社には専属デザイナーがいません
・作成期間は1ヶ月しかありません
・制作者は入社してまだ1ヶ月です
・デザイン知識は皆無です
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こんな状況の中でもなんとか公開できる資料ができたので、どのように公開に至ったのか、作成背景やプロセスに触れながらお届けしたいと思います。

ベンチャー・スタートアップで社内にデザイナーがいないけど、ちゃんと候補者の方に届く資料を作りたい採用・PR担当の皆さまのお役に立てたら幸いです。

なぜ、会社紹介資料をリニューアルするのか?

今回、制作期間1ヶ月での公開を目指した理由は2つあります。

一つは、今しかないタイミングだったからです。

サイカは9月16日にコーポレートブランドを刷新しました
また、本日9月29日には新サービスADVA(アドバ)のリリース記者発表会を行いました。
会社として重要なリリースが続き、サイカのことを知っていただける機会に、自社の良さや強みをお伝えできるものを用意しておきたかったというのが一つ目の理由です。

もう一つの理由は、これまでの会社紹介資料の課題を解決しておきたかったからです。

サイカはこれから、一緒に新事業ADVAを育ててくれる仲間を募集していきます。
その前に、確実に採用に貢献できる会社紹介資料にアップデートしておきたかったのです。

これまでの会社紹介資料には、情報の過不足や、会社として打ち出したいイメージとの乖離がありました。また、スカウトメールに添付してお送りしてもカジュアル面談に来ていただくきっかけになりづらいという課題も抱えていました。

新事業ADVAのリリースまでに、サイカのことを知らない方にも興味をもってもらえる会社紹介資料をつくるのが今回の目標でした。

作成する上での条件

冒頭にも述べた通り、制作環境は下記の通りです。

・社内に専属デザイナーがいない
・作成期間は1ヶ月
・制作者は私は入社してまだ1ヶ月
・デザイン知識は皆無

この条件の中、最速で採用に寄与する会社紹介資料をつくるためにやったことを公開していきます。

6つのやったこと

1.採用ブランディングチームで方向性を決定

まず、採用に関わる人事、DevHR(開発部門専属人事)、PRメンバーでのミーティングをセット。
リニューアルの目的と最終目標を全員ですり合わせました。

今回会社紹介資料をリニューアルする目的は、サイカのことを知らない方にも「なんか良さそうな会社だ」と思ってもらうこと。
最終目標は、採用活動を成功に導くこと。
そしてそれを新事業ADVAのリリースまでに公開することを大方針にしました。

これ以外に、最初に決めておいたことが2つあります。
これらも後々効いてきたのでご紹介します。

一つは「納期優先」を共通認識にしておいたこと。

考えれば考えるほど、入れたい内容やこだわりは増えていきます。
ですが今回は公開日を厳守したかったので、納期優先のミニマムなアップデートになることを全員の共通認識にしました。

その結果、構成を考える際に「ほんとうに今回必要? 次回じっくり検討する?」と取捨選択がしやすくなりました。次回のアップデートに向けての貴重な意見もたくさん蓄積できています。

もう一つ、運用方針について決めておきました。

  • メンテナンスで疲弊しない汎用性のある資料
  • 年1回修正するもの(社員数・組織図等)/都度修正するもの(導入企業ロゴ)の明確化
  • 社員一覧や求人情報等、変化が激しいものは入れない

ガンガン使ってもらうものを想定していたので、メンテナンスに苦労しないような運用体制を決めておきました。

2.「会社紹介資料をどう使っているか」現状のヒアリング

続いて、採用活動に使える会社紹介資料にするためにやったのは、採用担当者へのヒアリングです。
会社紹介資料を「いつ使うのか」「力を入れて説明する箇所(自社の強み)はどこか」「話す順番(ストーリー)」この3点を中心に聞きました。

会社説明資料の使い道は大きく2つ。
カジュアル面談時の会社説明資料と、スカウトメールへの添付です。

面談の際、採用担当者が力を入れて説明する箇所は3つ。

  • CEO平尾の経歴
  • 経営陣の堅牢性と強み
  • サービスの強みと実績

この中でも、サービスの強みがなかなか伝わりづらいということで、その部分を中心に改善することにしました。

3.他社事例の調査

制作にあたり、先人の知恵をお借りすべく他社の資料を徹底的に読み込みました。

自社に応用できそうな8社を絞り込み、スプレッドシートで「大見出し・中見出し・小見出し・要素」に分類した構成比較表をつくりました。

▲SmartHR様、キャディ様、atama+様、参考にさせていただきました。ありがとうございます!

その上で、自社で公開すべき要素を洗い出していきました。

4.ストーリーの検討

採用担当者に聞いた説明の順番をベースに、ストーリーとして最初から最後までさらっと読める構成を検討しました。

サイカのストーリーはこんな感じです。

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音楽活動に没頭していたサイカCEO平尾は、大学で出会った統計分析に可能性を感じ、慶應大学在学中に学生起業。起業から8年、何度か事業転換をしながらも、一貫して「データで価値を届ける」ことを模索してきた。

2020年、それぞれに強みを持つ経営メンバーのもと、経営開発体制を強化するためのアドバイザリーボードを設置。同年9月、コーポレートブランドを刷新し、新ビジョン・ミッションを公開した。

これまでMAGELLAN(マゼラン)で出してきた成果が、会社としても評価されるようになってきた。
シリーズD(12.1億円)の資金調達も完了し、MAGELLANで培ってきたものを土台に新事業ADVAをリリースする。

私たちはこんな組織で、こんな制度に囲まれて働いています。
ぜひ仲間になりませんか?

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会社紹介資料を読んでもらったあと、採用候補者の方がサイカに興味を感じてもらい、質問したいことが一つふたつ出てきて、それを面接の場で聞きたいと思う。理想の読後感と、会社紹介資料を見たあとに取ってほしいアクションまで考えて、ストーリーを作っていきました。

5.スライドのデザイン

要素・構成・ストーリーができました。
ここまでで1週間です。

続いて、PowerPointを使ってスライド制作に取りかかっていきます。
ここでは、非デザイナーでもある程度の資料をつくるために使えそうなデザインのポイントを6つご紹介します。

①スライドマスターとガイドは必須

資料全体の統一感は必須。資料を読んでいる間は没入感を感じてもらえたらなお良し。
ということで必要なのが「スライドマスター」と「ガイド」です。

スライドマスターは使っている方も多いと思いますが、ヘッダーに入れるロゴ、フッターの見出し、ページ数、背景色をスライドマスターで設定しておき、ズレが起こらないようにしました。

デザイン的な配置の良し悪しがよくわからない中いちばん頼りになったのが「ガイド」です。
ガイド線を細かく設定してオブジェクトの縦横をきっちり揃えるだけでも少し洗練されて見えます。

②余白がいちばん大事

強調したいことは、それだけ書く」

さらっと読めるものにしたかったので、重要な内容に自然と目が留まるよう、一つのスライドに最低限のテキストだけを置きました。

複数の要素があると、一つひとつのインパクトが薄まってしまいます。
注目して欲しい部分は余白を活用し、注目してもらえるよう意識しました。


また、文字と文字との間にも余白があります。
デフォルトの文字間隔のままだと、文字量が多いときに読みにくくなったりすっきり見えません。
詰まって見える部分は文字間隔を広めにとり、ストレスなく読めるようにしました。

▲左:デフォルトの文字間隔/右:文字間隔を1ポイント広げたもの

③会社のブランドカラーから外れた色は使わない

リリースや求人を見た人が最初に閲覧するのはコーポレートサイトです。
なので、会社紹介資料の色合いもコーポレートサイトに合わせ、統一された世界観になるよう意識しました。使う色が少ないほうがストレスなく読めるので、グラフもブランドカラーを使って作成しています。


どうしてもブランドカラーから外れてしまう場合は、トーンだけでも合わせると違和感がないです。

▲トーンを揃える際の参考にさせていただきました!

④URLはQRコードにする

わざわざ読み込むのめんどくさいかなあ……と悩んだのですが、長いURLを貼るより格段にすっきり見えるので、見て欲しいリンクはQRコードに変換しました。

URLのQRコード作成【無料】

▲こちらでQRコードを作成しました!

⑤目立たせたいロゴは思い切って大きく

余白の話とも重なりますが、目立たせたいロゴは大きくし、周りに余計なものを置かないようにすると自然と目がいきます。

⑥文字の大小コントラストをはっきり

文字サイズが全部一緒だと、なかなか頭に入ってきません。
見て欲しい部分を大きなサイズにし、パッと見た時に目がいくよう文字サイズにコントラストをつけました。

6.制作と並行して確認依頼

スライド制作をはじめて3週間のあいだに、制作と並行して合計4回の確認を行いました。

・1回目……要素を全部入れ込んだ状態で、トンマナと構成の確認(社内)
・2回目……細かいテキストや画像を修正して再度チェック(社内)
・3回目……導入企業様のロゴ、アドバイザリーボードの皆様のお写真・プロフィール掲載許可もらう(社外)
・4回目……採用ブランディングメンバーで最終確認

全部できてからだと修正が大変なので、中途半端な状態でもポイントを絞りこまめに確認を進めるようにしました。

振り返って

やってよかったこと

・「なぜ作るのか?」目的を共有する
・制作において何を優先するか決める
・他社事例の構造比較
・こまめな確認

反省点

・社外へのロゴ・写真の掲載許可取りは、もっと余裕をもって行うべきだった

いまだにデザインの良し悪しはわかりません(笑)
他社の会社紹介資料や広報物を参考に手探りで制作してきましたが、会社として訴求したいイメージに近いものが作れたのではないかと思います!

これから採用面談でも使っていくので、効果もしっかり追っていきたいと思います。

このような過程を経て、完成した会社紹介資料です。
良かったらぜひご一読ください!

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※インタビュイーの所属・役職は取材当時のものです。