顧客データは、過去の記録ではない。次の行動の起点だ。
顧客が動く理由を、データから読み解く。
CRMの現場で、繰り返し聞く声がある。
「限られた顧客を、競合と奪い合っている。市場を広げる糸口が、見えない。」
「クーポンを配っても、動くのはいつも同じ顧客だ。」
「施策の評価は、当日の売上だけ。その後どうなったかは、追えていない。」
「ロイヤル顧客を増やしたい。だが、何をすれば引き上がるのかがわからない。」
「離脱に気づくのは、いつも終わったあとだ。」
これらは、別々の問題ではない...
五つの課題の根は、ひとつだ。顧客が動く理由が、まだ見えていない。
何を買ったかは、記録できる。
なぜ買い続けるのかは、記録だけでは見えてこない。
属性で分類し、クーポンを配信する。
その繰り返しでは、再現性のある成果は生み出せない。
データを単なるファクトではなく、顧客を動かす仕組みの体系として読みます。分析の軸は「顧客は誰か」「どう動くか」「何が定着を決めるか」問う三つの問いで整理します。
顧客をライト/カジュアルからロイヤルに至る複数のステージとして定義し、それぞれの規模・特性・所属条件を把握する工程。
誰をロイヤルと呼ぶか、誰がどんな文脈で利用しているかを定義し、後段の遷移把握とKPI設計の足場を作ります。
流入経路×オケージョンで、登録から定着に至るまでのファネルと各段階におけるリテンションを把握する工程。
大まかには把握できているが細部はわからない、という現状から、STEP1で定めたセグメントごとに詳細にユーザー行動を把握できている状態を目指します。
定着・継続を決定づける中間KPIを発見し、KPIツリーを構造化する工程。
「ここを目指すと定着が見えてくる」という、現場も納得できる行動ベースの指標をファクトから導き、KPI体系を整えます。
競合とシェアを奪い合うのではなく、まだ気づかれていない需要を掘り起こします。文脈は近いのに、まだ一緒に買われていない領域に、クロスセルと市場拡張の余地があります。
クーポンがあるから買う層、なくても買う層、何をしても買わない層を見分けます。割引が本当に効く相手だけに資源を絞り、利益率を守ります。
施策が短期の売上を作っただけか、購買習慣そのものを変えたのか。クーポンなしでの継続購買を追跡し、投資を判断します。
ミドル層をロイヤル層へ動かすために、何を、どれだけすればよいのか。行動ベースの中間KPIと、それを達成させる最も効果的な施策を特定します。
どの初期体験が定着を決めるのか。見かけの相関を排除し、純粋な効果を見極めます。離脱の予兆を捉え、取り戻せる顧客を早期に見つけます。
ここに挙げたのは、分析メニューの一部にすぎないです。クライアントの課題と保有するCRMやID-POSデータなどに応じて、最適なデータサイエンス手法を組み合わせて設計します。
顧客データは、起きたことの記録として使うこともできます。行動を設計する材料として使うこともできます。多くの現場では前者が中心となり、後者に踏み込む余地が残されています。
属性(年齢・性別・居住地)
行動の文脈(オケージョン)
起きたことを、記録する
起きた理由を、読み解く
金額・属性のルールベース
行動にもとづくクラスタリング
施策期間中の売上
施策後の継続購買