いまさら聞けないマーケティング用語

ビュースルーコンバージョン

ビュースルーコンバージョンとは、ある広告が表示されたものの、それをクリックしなかったユーザーが、その後、別の方法でサイトを訪問し、コンバージョンしたことを意味しています。

コンバージョンついて

そもそもコンバージョンとはなにか

コンバージョンがなにかについては言うまでもありませんが、要は、ユーザーが特定の行動を行うことです。例えば、「商品の購入」という行動をコンバージョンとしてもいいですし、資料請求をコンバージョンとして設定してもいいです。また、商品の紹介をするメルマガへの登録をコンバージョンとして設定しても構いません。また、前述の3つをそれぞれコンバージョンとして計測することも可能です。

3種類のコンバージョン

広告運用者にとって、その広告効果を把握することは非常に重要です。それを評価するためには、コンバージョンを下記のように3種に分ける必要があります。

  • 広告のクリックから発生したコンバージョン
  • 広告をクリックしなかったが、その広告のおかげで発生したコンバージョン
  • それ以外

1についてはわかりやすいですよね。広告はコンバージョンを発生させるために打っているわけですから、ユーザーが広告をクリックして、何件コンバージョンが発生したかを把握することは必ず必要になってきます。

2についても必要ですよね。広告をクリックしていないとはいえ、広告を打たなければ発生しなかったコンバージョンがあるとすれば、それも広告効果として計算する必要があります。

3については・・・一回置いておきましょう。

ビュースルーコンバージョンとクリックスルーコンバージョンについて

「広告のクリックから発生したコンバージョン」は、クリックスルーコンバージョンと呼ばれています。これは簡単にイメージできますよね。

では、「広告をクリックしなかったものの、その広告のおかげでコンバージョンが発生した」というのは、どういう状況のことでしょうか?

例えば、健康食品を販売している場合、

  1. ディスプレイ広告を見たけれども、その場では興味が湧かなかったのでクリックをしなかった
  2. ディスプレイ広告を何度も見るうちにだんだんその商品が気になって来た
  3. 検索経由でその健康食品のWebサイトに到達し、資料請求を行った

というような行動は往々にして考えられます。この場合、ユーザーを資料請求する気にさせたのは、ディスプレイ広告だと考えられます。これが「広告をクリックしなかったが、その広告のおかげで発生したコンバージョン」であり、ビュースルーコンバージョンと呼ばれています。

ビュースルーコンバージョンがなぜ重要なのか?

ビュースルーコンバージョンを把握することはなぜ重要なのでしょうか?

例えば、単価3,000円、粗利率60%の商材を販売するために、ディスプレイ広告を出稿する場合で考えてみましょう。

広告を運用した結果、20件のコンバージョンを獲得でき、広告費が合計40,000円だったとします。このとき、1件当たりの粗利は1,800円(@3,000円 × 粗利率60%)で、1件当たりの広告コストは2,000円(40,000円 / 20件)となり、1件あたり200円の損失です。となると、この広告は見直す必要がありそうです。

ただし、この20件のコンバージョンは、実は、クリックスルーコンバージョンだけで、ビュースルーコンバージョンが20件発生していたならば、1件当たりの粗利は同じですが、1件当たりの広告費が1,000円(40,000円 / 40件)となり、1件あたり800円の利益が出ているので、この広告は継続した方がいい、となるかもしれません。

このように広告の費用対効果を正確に計算し、広告の運用方針を決めるためには、クリックスルーコンバージョンだけではなく、ビュースルーコンバージョンについても計測する必要があります。

ビュースルーコンバージョンをどのように評価するのか

では、ビュースルーコンバージョンはどのように評価すれば良いのでしょうか。例えば、代表的なWeb広告ツールであるGoogle AdWordsではビュースルーコンバージョンを計測できる様になっており、デフォルトの設定では広告が表示されてから1日、最大で90日間のビュースルーコンバージョンを計測できるようになっています。自社の商材において想定される検討期間に合わせてビュースルーコンバージョンの計測期間を設定すれば、ツールが自動的にビュースルーコンバージョンを測定してくれます。

そして、ビュースルーコンバージョンとクリックスルーコンバージョンの合計を、その広告からのコンバージョン数として、かかった広告費をコンバージョン数で割れば、1件当たりの広告費用を算出できます。

ビュースルーコンバージョンを利用する上での注意点

ビュースルーコンバージョンは非常に重要な概念ですが、一方で、

  • 重複カウントの危険性
  • 認知効果を正確に計測できるわけではない

という2点には注意が必要です。

重複カウントの危険性

広告管理ツールなど、全ての広告を統合して管理するツールを導入していない場合は特に注意する必要があります。

どういう場合に重複カウントがはっせいするかというと、たとえば、ディスプレイ広告表示(クリックなし) → 自然検索 → コンバージョン という経路で1件のコンバージョンが発生したとします。発生したコンバージョンは1件だけですから、これは変わりません。ただ、ディスプレイ広告の管理画面では「ビュースルーコンバージョンが1件」と表示されます。そして、仮にSEO対策担当者が手元で自然検索経由のコンバージョンをカウントしていたら、「自然検索からのコンバージョンが1件」とカウントされます。つまり、発生したコンバージョンは1件なのですが、広告経由で1件、検索経由で1件、合計2件としてカウントされる可能性があります。

この手の重複カウントは冒頭に記述した通り、管理ツールを導入することで防ぐことができますし、それ以外の方法では完全に防ぎ切ることは難しそうですので、ツールの導入をお勧めします。

効果を正確に計測できるわけではない

ビュースルーコンバージョンは、クリックされなかったもののユーザーに与えていた広告効果を評価するものです。ただ、ディスプレイ広告表示(クリックなし) → ディスプレイ広告クリック → コンバージョン という経路で1件のコンバージョンが発生したとしたら、ビュースルーコンバージョンではなく、クリックコンバージョンとして計測されます。つまり、ビュースルーコンバージョンの数だけでクリックする前にユーザーに及ぼした効果を計測すると、その効果を過小評価することになります。

これはそういうものだと割り切るしかないですし、正確に効果を評価したければ、他の仕組みを導入する必要があります。

まとめ

ビュースルーコンバージョンは広告効果を考える上で非常に重要な指標の1つです。特に、高額であったり、検討期間が長かったりする商品やサービスは、広告の閲覧からコンバージョンまでの期間が長くなるため、クリックスルーコンバージョンからだけでは広告の評価をすることが不適切です。ビュースルーコンバージョンを正しく加味した上で、広告の評価をしていきましょう。

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