消費者視点を切り口に、海外のライフスタイル、マーケティング事情をお届けする「世界のお気にいり」。民主化したミャンマーでは、外資系企業の進出が加速。マーケティングをはじめ、行政と国民がコミュニケーションをする軸となるのは「Facebook」です。
Facebookを通して消費者とコミュニケーション
ミャンマーが軍政から民主化へと政策を転換したのは2013年。これ以降、外資系企業の進出が加速し、広告やマーケティングの業界も急速に近代化しました。しかし、いまだ顧客の声を吸い上げて商品やサービスの改善に取り組むといった姿勢は、あまり目立っていないのが現状です。

ミャンマーはボランティア好き!その理由は?
そんなミャンマーで、先日、サービスを提供する側と提供される側のフィードバックが、比較的機能した出来事がありました。ミャンマーの最大都市ヤンゴンのバス路線改定です。 ヤンゴン市内は、バイクの乗り入れ禁止、自転車も大通りのほとんどで走行禁止、鉄道は街の周囲をぐるりと回る1路線のみ。そのため、ほとんどの庶民の足は路線バスです。 ヤンゴンの路線バスはこれまで、それはそれは悪評高いものでした。ほとんどが個人経営に近い運営だったため、路線の統合はとれず、同じ番号で終着点も経由地もまったく異なる路線がいくつもあったり、同じ路線を複数の番号のバスが走っていたりは当たり前。 運転手や車掌の賃金が歩合制のため、少しでも早く往復しようと、渋滞する道で反対車線を爆走する、無理な追い越しをする、停留所以外の場所で乗客に乗り降りを促すなどやりたい放題でした。無数にあるバス会社は組織立っておらず、交通局も指導を行き渡らせることができずにいたのです。

- 前より乗りやすくなりましたか?
- 前より待ち時間が長くなりましたか?
- 車掌の言動はいかがですか?
- 運賃が前よりかかるようになりましたか?
- 運転手の運転は良くなりましたか?

Facebookを使って、意見や苦情をフィードバック→改善へ
また、交通局は、市民が意見や苦情を寄せることのできるページをFacebookに設けています。