消費者視点を切り口に、海外のライフスタイルレポートをお届けする「世界のお気にいり」。タイでは、ショピングのツールとしてインスタグラムやLINEが使われています。
今回はタイのデジタル事情について。タイでよく利用されているウェブサービスや、新たに注目されているSNSについて取り上げていきます。日本と同様、LINE、Facebookを日常的に使用
アジアではLINE、Whatsapp、WeChat、Kakao Talkなど、国によってメインで使用されているメッセージアプリが異なりますが、タイでは日本と同様、LINEが最も高いシェアを獲得しています。LINEオリジナルキャラクターもたいへん人気で、コンビニやショッピングセンターでは様々なLINEのキャラクターグッズが並んでおり、生活に溶け込んでいる様子が伺えます。

Instagram=ショッピングアプリ!?
タイ人と話していて驚いたのが、Instagramの使い方の違い。日本では雑誌を見るような感覚で写真そのものを楽しんでいるユーザーが多い印象ですが、タイ人は買い物目的で頻繁Instagramを利用しています。 一例として、タイの若者の間で人気の、ヴィンテージジーンズ店『kiddi.s』フォロワー数50,000人越えのアカウントを取り上げていきましょう。ショップ側は、商品画像とともに、コメント欄でサイズや料金などの商品詳細情報をInstagramに投稿します。 このお店では1点もののジーンズを販売しているため、基本的には早いもの勝ち。ユーザーは買いたい商品があればすぐに投稿画面のキャプチャを撮り、LINE経由で店側に連絡します。LINEのIDはInstagramのプロフィール欄で確認できます。 その後、店側から振込先情報が送られてくるので、振り込み完了後、商品が発送される、という仕組みです。大量のジーンズが一瞬で売り切れるそうです。 タイには有名なECサイトがいくつかあり、オンラインで洋服を購入することもできるのですが、タイのクレジットカード普及率は1割程度とまだまだ低いのが現状。 小型店を中心に多くのアパレル・雑貨店がこのような形でInstagram上で商品を販売しており、LINE経由で手軽に商品を注文できるのが人気の秘密のようです。
世界初の暗号化されたソーシャルネットワーク、Minds
タイでは、王室への批判は不敬罪として、処罰の対象となります。2016年10月にプミポン国王が崩御された際には、SNS上での不適切な行動や発言をめぐり、タイ各地で騒動になりました。 こうした風潮を受け、プライバシー情報を一切取得しないと公表している、世界初の暗号化されたソーシャルネットワーク「Minds」が数ヶ月前から話題に上がっています。 Minds:https://www.minds.com/