ビュースルーコンバージョンとは、ある広告が表示されたものの、それをクリックしなかったユーザーが、その後、別の方法でサイトを訪問し、コンバージョンしたことを意味しています。
コンバージョンついて
そもそもコンバージョンとはなにか
コンバージョンがなにかについては言うまでもありませんが、要は、ユーザーが特定の行動を行うことです。例えば、「商品の購入」という行動をコンバージョンとしてもいいですし、資料請求をコンバージョンとして設定してもいいです。また、商品の紹介をするメルマガへの登録をコンバージョンとして設定しても構いません。また、前述の3つをそれぞれコンバージョンとして計測することも可能です。3種類のコンバージョン
広告運用者にとって、その広告効果を把握することは非常に重要です。それを評価するためには、コンバージョンを下記のように3種に分ける必要があります。- 広告のクリックから発生したコンバージョン
- 広告をクリックしなかったが、その広告のおかげで発生したコンバージョン
- それ以外
ビュースルーコンバージョンとクリックスルーコンバージョンについて
「広告のクリックから発生したコンバージョン」は、クリックスルーコンバージョンと呼ばれています。これは簡単にイメージできますよね。 では、「広告をクリックしなかったものの、その広告のおかげでコンバージョンが発生した」というのは、どういう状況のことでしょうか? 例えば、健康食品を販売している場合、- ディスプレイ広告を見たけれども、その場では興味が湧かなかったのでクリックをしなかった
- ディスプレイ広告を何度も見るうちにだんだんその商品が気になって来た
- 検索経由でその健康食品のWebサイトに到達し、資料請求を行った
ビュースルーコンバージョンがなぜ重要なのか?
ビュースルーコンバージョンを把握することはなぜ重要なのでしょうか? 例えば、単価3,000円、粗利率60%の商材を販売するために、ディスプレイ広告を出稿する場合で考えてみましょう。 広告を運用した結果、20件のコンバージョンを獲得でき、広告費が合計40,000円だったとします。このとき、1件当たりの粗利は1,800円(@3,000円 × 粗利率60%)で、1件当たりの広告コストは2,000円(40,000円 / 20件)となり、1件あたり200円の損失です。となると、この広告は見直す必要がありそうです。 ただし、この20件のコンバージョンは、実は、クリックスルーコンバージョンだけで、ビュースルーコンバージョンが20件発生していたならば、1件当たりの粗利は同じですが、1件当たりの広告費が1,000円(40,000円 / 40件)となり、1件あたり800円の利益が出ているので、この広告は継続した方がいい、となるかもしれません。 このように広告の費用対効果を正確に計算し、広告の運用方針を決めるためには、クリックスルーコンバージョンだけではなく、ビュースルーコンバージョンについても計測する必要があります。ビュースルーコンバージョンをどのように評価するのか
では、ビュースルーコンバージョンはどのように評価すれば良いのでしょうか。例えば、代表的なWeb広告ツールであるGoogle AdWordsではビュースルーコンバージョンを計測できる様になっており、デフォルトの設定では広告が表示されてから1日、最大で90日間のビュースルーコンバージョンを計測できるようになっています。自社の商材において想定される検討期間に合わせてビュースルーコンバージョンの計測期間を設定すれば、ツールが自動的にビュースルーコンバージョンを測定してくれます。 そして、ビュースルーコンバージョンとクリックスルーコンバージョンの合計を、その広告からのコンバージョン数として、かかった広告費をコンバージョン数で割れば、1件当たりの広告費用を算出できます。ビュースルーコンバージョンを利用する上での注意点
ビュースルーコンバージョンは非常に重要な概念ですが、一方で、- 重複カウントの危険性
- 認知効果を正確に計測できるわけではない