オウンドメディアの編集は、どんな役割を持つのでしょうか?「メディアの方針を決める」「原稿をチェックをする」「ライターとの関わり方」3つの観点から、編集について考えます。
メディアの空気感を作るのは編集です
編集という言葉を辞書で調べると、「まとめること」という意味であることがわかります。[名](スル)一定の方針に従って資料を整理し、新聞・雑誌・書物などにまとめること。また、撮影済みの映像を映画などにまとめること。また、その仕事。「週刊誌を編集する」「動画を編集する」引用元:goo辞書 http://dictionary.goo.ne.jp/jn/200347/meaning/m0u/出典:デジタル大辞泉 オウンドメディアの編集も原稿から記事を作り、メディアとしてとりまとめることです。そのための指標が「メディアの方針を決める」ことでしょう。 たとえば、同じ「食」をテーマにしていても、「やさしい感じだな」「スタイリッシュだな」とメディアごとに印象が違いませんか?オウンドメディアを作る空気のようなものともいえます。 これまで決めてきたKPIやペルソナをもとに考えます。コンテンツ案の作成と前後になっても問題ありません。 また、編集する人やメディアによって方法はいくつもありますので、「マーケのネタ帖」での事例としてご参考ください。
メディアの方針を決める
メディアの方針とは、掲載する記事の内容がメディアに適しているかの指標となります。何を掲載するのか・しないのか、ということです。「マーケのネタ帖」の例
「世界のお気にいり」では、タイについての記事を掲載しています。編集チームよりライターへ「住んでいる国の広告事情について」というテーマを依頼しました。提案のあったプロット(原稿の構成のようなもの)に対し、以下のようなやりとりをしています。- プロット内容
- タイは前国王が亡くなったため、現在は服喪である。タイの政局について絡めながら、各企業の対応を執筆したい。
方針シート・原稿チェックシートを作ろう
メディアの方針が決まったら、社内・社外に共有する用の資料を作成します。関わる人が増えた場合、認識のずれを防ぐ役割をします。マーケのネタ手帖の方針例
各コンテンツは以下のような基準で決めています。プロットや企画案が方針と合っているかを確認します。
内容に間違いはないか・事実であるか
- 参考にしている資料を確認する
- 引用がある場合は、引用ルールに基づいているかを確認する
- 盗用のチェック
表現としてふさわしいか
- 差別表現や公序良俗に反した表現が使われていないか
- メディアの方針に合った言葉づかいをしているか
言葉づかい
- 「です・ます」「た・である」など文末の統一がされているか
- 表記ゆれがないか(表記ゆれとは、1記事の中に「例えば」「たとえば」など同じ言葉の表記にぶれがあることをさします。統一させます)
- 英数字、記号の全角・半角の統一
- 文字のひらきの統一(文字のひらきとは、漢字で書かれている単語をひらがなにすることです。たとえば、「貴方」を「あなた」・「一方で」を「いっぽうで」とすることを「文字をひらく」といいます。読みやすさにつながります)
ライターとの関わりかた
ライターが書きやすいようにディレクションすることも、編集の仕事です。ライターとの関わりかたの流れをまとめました。1.取引に関する契約書を交わす契約書を交わさないメディアは多いのですが、オウンドメディアの場合は契約書を交わしても問題ないでしょう。2.執筆依頼内容・締め切りを伝える編集とライターのゴールがずれないよう、書いて欲しいこと・誰を読み手にするかを正しく伝えてください。 具体的な依頼方法は、次回の記事でご紹介します。3.初稿のチェック後、修正項目があれば修正依頼をする修正のやりとりは、多くても2回くらいに収めましょう。初稿前にプロットの提出があると、記事内容の認識のずれが防げます。4.原稿受領掲載予定日や掲載されたことを伝えると親切です。 原稿の感想やよかった点、読者の反応などを伝えるとライターはとても喜びます。「このメディアで書きたい」とライターから思われるのも、メディア運営の醍醐味ではないでしょうか。原稿料はいくらがいいの?

ハウツーではなく、編集の考え方についてご紹介しました。編集の仕事は幅広いため、絶対的な正解はありません。ぜひ、運用するオウンドメディアにステキな空気感を作ってくださいね。 次回は、ライターへ原稿依頼をするときの具体的な方法と、実際にライティングをするときのポイントをご紹介します。