【タイムCM放送回数ランキング】 3つの視点からテレビCMの現実を見る

人の生活に変化が生じやすい時期は、必然的にモノやサービスを購入するニーズが増加します。必然的に、1年の中でも指折りの「人の生活に変化が生じやすい」時期である3月には、テレビCMの出稿ニーズも増大します。スポット出稿が増える時期である一方、この時期のターゲットリーチを意図してタイム枠を購入している企業・ブランドもあるはずです。

天気や経済状況などの外部要因を除くと、広告効果に大きく影響するものは「クリエイティブ」と「メディアプランニング」の2つです。今回は、「タイムorスポット」「曜日」「時間」という3つの切り口から、2018年3月の関東キー局のテレビCM放送データから、各企業の動向を調査しました。また、多くの業界からベンチマークされている自動車業界における特徴についても言及しています。

調査概要と注意点と用語

調査概要

本調査は、2018年3月の関東キー局(日本テレビ、テレビ朝日、TBSテレビ、テレビ東京、フジテレビ)におけるテレビCM放送データを元に実施されています。

30秒以上のCMが放映されている、あるいは、同一企業の15秒以上のCMが連続で放送されている場合にタイムCMであると判断し、その他の15秒CMは全てスポットCMであると判断しています。また、15秒未満のCM(主にテレビ番組の番宣)は集計対象から除いています。

注意点

本調査で利用したデータは調査会社より購入したものであり、各テレビ局から提供された実データではないため、実際のデータとは若干の誤差が生じている可能性があります(データの信頼性を確かめるための簡易調査を実施した結果、信頼性は高いものと判断しております)。

また、今回の調査対象である自動車メーカー各社への確認等も実施しておりませんので、本調査を前提とした各社への問い合わせはご遠慮ください。また、本調査結果をご利用された場合に生じる損害について、株式会社サイカは一切の責任を追いかねますので、ご了承ください。

用語

タイムCMとは、特定の番組のスポンサーになることで放送できるCMを意味します。指定した番組でのCM放送が保証されるため、ブランディングや、狙ったターゲットへのリーチを確保するために、よく使われています。

スポットCMとは、タイムCMの余り枠で放送されるCMを意味しています。CMが放送される番組、時間、曜日等細かい指定はできないものの、タイムCMと比較すると単価が安く、かつ、契約期間も短期のため、新商品の発売等の短期的なキャンペーンや、小規模なプロモーションにおいて利用されます。

2018年3月における企業別タイムCM出稿回数ランキング

順位企業名タイムCM回数スポットCM回数タイムCM比率
1位サントリー8001,77131.1%
2位P&G75765453.6%
3位コカ・コーラ7192,44222.7%
4位au6601,07038.2%
5位NTTドコモ4331,14127.5%
6位グーグル42916072.8%
7位キリンビール42767538.7%
8位東京ガス4090100%
9位ソニー損害保険3597383.1%
10位ユニクロ3487981.5%
11位オリックス生命保険3440100%
12位アップル2900100%
13位資生堂2831,17419.4%
14位興和27154633.2%
15位花王2361,24615.9%
16位パナソニック2330100%
17位BOATRACE振興会2320100%
18位ソフトバンク2201,72311.3%
19位アートネイチャー2085977.9%
20位トライグループ2046476.1%
21位マツダ203299%
22位セブン-イレブン20136135.8%
23位メットライフ生命1991095.2%
24位アマゾンジャパン19418651.1%
25位バンダイ1935777.2%
26位ライオン19168721.8%
27位JR東海1890100%
28位Y!mobile18686517.7%
29位小林製薬18651526.5%
30位JAバンク1860100%
31位キリンビバレッジ18546128.6%
32位永谷園18327240.2%
33位東宝東和18013756.8%
34位任天堂1780100%
35位日産17615353.5%
36位ジャパネットたかた1652985.1%
37位ミツカン1620100%
38位明治安田生命1610100%
39位電気事業連合会1550100%
40位トリバゴ15426636.7%
41位ハウス食品14667817.7%
42位ダイハツ14535029.3%
43位日本公文教育研究会1400100%
44位ホンダ13747822.3%
45位キユーピー1352087.1%
46位アサヒビール13490312.9%
47位三菱電機1340100%
48位マクドナルド13177414.5%
49位タカラトミー1316666.5%
50位スバル13038025.5%

2018年3月におけるタイム/スポット別テレビCM出稿状況

2018年3月における関東キー局で放送されたスポットCMとタイムCMの内訳は下記の通りでした。

放送回数比率
スポットCM93,980回76.7%
タイムCM28,597回23.3%
全放送回数122,577回100.0%
関東キー局で放送されたスポットCMとタイムCMの内訳

【図1】スポットCMとタイムCMの比率

そのうち、自動車業界大手7社によるスポットCMとタイムCMの合計は下記の通りでした。

放送回数比率
スポットCM2,420回63.9%
タイムCM1,365回36.1%
全放送回数3,785回100.0%
自動車業界大手7社によるスポットCMとタイムCMの合計

図2】自動車業界におけるスポットCMとタイムCMの比率

全体のタイムCM比率と比較すると、自動車業界のタイムCM比率が少し高い結果となりました。

2018年3月における曜日別テレビCM出稿状況

次に、曜日別でのタイムCM/スポットCMの放送について見ていきます。

図3では業種業態を問わず集計しています。各テレビ局のタイムCM枠+スポットCM枠が全て入っている形ですので、木金土の放送回数が少し高いこと以外は特筆すべき点はありません。タイムCM比率も乱高下しているようにも見えますが、横軸を見ていただければわかるとおり、22.0%から25.0%の間に収まっており、曜日ごとの差異はないに等しいと言えます。

曜日別のスポット

【図3】曜日別のスポット/タイムCM放送回数とタイムCM比率

図4は自動車業界における曜日別のデータを集計したものです。図を見てわかるとおり、土曜日にかけてスポットCMの放送回数が目に見えて伸びています。一般的に、週末に近づけば近づくほど、視聴者数が大きくなると言われており、木曜、金曜、土曜のパーコスト(視聴率1%あたりの買い付け価格)は高くなる傾向があります。自動車業界では、単価が上昇するとしてもそこでの出稿をする必要があるようです。

自動車業界における曜日別のスポット

【図4】自動車業界における曜日別のスポット/タイムCM放送回数とタイムCM比率

2018年3月における時間帯別テレビCM出稿状況

次に、時間帯別のテレビCM出稿状況について見ていきます。

図5は業種業態を問わず集計した、時間帯別のタイムCM放送回数です。土日の朝8時、9時にタイムCMが集中しており、平日にタイムCM放送回数が少ないのと対象的です。この時間は、子供を中心として、家族がテレビの前に集まる時間帯であり、子供向け商品・サービスのCM(おもちゃやゲームや教育)や家族向け商品・サービスのCM(保険、自動車、家具家電など比較的高単価なもの)が多く放送されています。

時間帯別の平日、休日のタイムCM放送回数平均

【図5】時間帯別の平日、休日のタイムCM放送回数平均

図6は業種業態を問わず集計した、時間帯別のタイムCM放送「秒数」です。あえて秒数で集計したグラフを出してきたのは意味があります。

図6における平日13時のタイムCM放送「秒数」が、図5における平日13時のタイムCM放送「回数」より大きく跳ねています。タイムCMのほとんどは30秒枠ですので、タイムCMの放送回数と放送秒数にそれほどの違いが出ることは多くないのですが、この理由は、平日13時に多く放送されている120秒のインフォマーシャルです。実は(グラフでは注目していませんが)、この傾向は平日午前9時にも見られます。朝食や昼食、その片付けが終わって一段落したタイミングに、インフォマーシャルが流される傾向にあるようです。

時間帯別の平日、休日のタイムCM放送秒数平均

【図6】時間帯別の平日、休日のタイムCM放送秒数平均

図7は自動車業界のおける時間帯別のタイムCM放送回数の平日平均と休日平均です。朝と夜にタイムCMが集中していること、また、平日は20時から、土日は19時からタイムCM放送が増加し始めることなどが見て取れます。

動車業界における時間帯別の平日、休日のタイムCM放送回数平均

【図7】自動車業界における時間帯別の平日、休日のタイムCM放送回数平均

図8は自動車業界のおける時間帯別のタイムCM放送秒数の平日平均と休日平均です。放送回数と比較して、それほど特筆すべき点はない様子です。インフォマーシャルなど、長時間のCMをやるわけではありませんので、当然の結果と言えます。

自動車業界における時間帯別の平日、休日のタイムCM放送秒数平均

【図8】自動車業界における時間帯別の平日、休日のタイムCM放送秒数平均

まとめ

本稿では、2018年3月の関東キー局におけるCM放送データから、「タイム/スポット」「曜日」「時間」という3つの視点からテレビCMの現状を見てきました。知っている人にとっては当たり前の内容かもしれませんが、データとして見ることはあまりないと思いますし、これからテレビCMをはじめようかと考えている広告主や、これからタイムCMをはじめてみようかと考えている広告主にとっても改めてデータを示すことに一定の価値はあるのではないかと考えています。ところで、集計していると、「さすがに公表をためらわれる」ような結果もありました。「タイム/スポット」「曜日」「時間」というシンプルな3つの軸だけで切り取ってみても、しっかりデータを取得して、集計するだけで、個別企業のメディアプランニングの方針の一端が見て取れることもあるようです。

本記事を最後まで読んでくれた方は、おそらくデータドリブンな思考をお持ちだと思います。一方で、テレビCMは成果に対する影響度を計測しにくい施策のため、ほとんどの企業において、データから何らかの示唆を導き出すことができていないようです。「結局、テレビCMをやることでいくら売上が上がったのか」という評価をしたい、説明責任を果たしたい、などテレビCM評価の現状を変えたいマーケッターの方は、是非下記のフォームよりご連絡ください。XICA magellan(マゼラン)はテレビCMの広告効果を数値化し、メディアプランニングの最適化と広告全体のROI最大化を実現するためのツールです。きっとお役に立てると思います。

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