[8]はじめてのオウンドメディア - 成功も失敗も分析にあります

サイカのマゼランで、オウンドメディアを分析しました!

「はじめてのオウンドメディア - 成功も失敗も分析にあります-」最終回は、サイカのオウンドメディアである『マーケのネタ帖』を実際に分析します。分析ツールは、サイカが提供するXICA magellan(以下、マゼラン)を利用しました。

マゼランは、重回帰分析をベースにしています。エクセルで行う重回帰分析については、こちらの記事で詳しくご紹介しています。

エクセルで重回帰分析をやろう|マーケティングと重回帰分析-その4

1:成果と要因を考える

まず、何を成果として分析するかを考えます。ベースとなるのは、KPIです。
マーケのネタ帖のKPIは、以下の通りでした。

  • KGI:マゼランのターゲットとなるセミナー参加者 XX名/月
  • KPI:PV、UU、セミナー申し込み者数、Facebookページのいいね数

今回の分析で知りたいことは、成果に対して一番影響のあるコンテンツや流入経路は何であるか?です。そこで、セミナーへの申し込み数ではなくセミナー案内ページへのアクセス、つまりセミナーページのPVを成果として設定しました。

成果が決まったら、続いて成果に影響を与えていると考えられる要因をリストアップします。要因には、広告出稿やイベント参加など社内が主体となる「内部要因」と、天気や競合状況などによる「外部要因」の2つがあります。

今回は、セミナーページのPV(成果)に対する要因を19件リストアップしました。そのうち、曜日・月・年末年始が外部要因です。

マーケのネタ帖に関する内部・外部要因
マーケのネタ帖に関する内部・外部要因

2:鳥瞰図(カスタマージャーニー)を作成する

成果と要因が確定したら、つづいて鳥瞰図を作成します。段階を、認知・興味・検討(成果)の3つにわけ、それぞれに要因を当てはめていきます。

鳥瞰図は、要因同士の関係性を見るためのものです。つまり、カスタマージャーニーにあたります。

3:データを集める

次は、各要因のデータを集めました。オフラインの施策である宣伝会議サミットは1日のみの開催ですが、効果が8週間継続するものと仮定し効果を残存設定で対応しています。中には、データが取得がしづらい要因もあります。その場合は、分析に使用する要因として採用しなくても問題ありません。(データの重要度に合わせて集めてください)

マゼランでの分析結果

鳥瞰図とデータが揃ったところで、マゼランを使い分析を行いました。

–関係性の強い要因の組み合わせはなんだったか?

マゼランの実際の画面です。
マゼランの実際の画面です。

上記は、パスランキングと呼ばれるものです。

1位は、オーガニック検索からマゼランのプロダクトサイト
2位は、マーケのネタ帖のFacebookページから世界のお気に入りコンテンツ
3位は、Facebook広告からマーケのネタ帖のセミナーレポートページ

それぞれ成果であるセミナーページへのアクセスに、どのようなパスを通ってきているかを表し、順位付けています。

マゼランの実際の画面です。関係性が強い要因を実線で結んでいます。
マゼランの実際の画面です。関係性が強い要因を実線で結んでいます。

興味から検討に移るステップにおいて有意な影響があるのは、マゼランプロダクトサイトのトップページ、マーケのネタ帖のコンテンツである世界のお気にいりセミナーレポートであるということがわかりました。

では、この3つのコンテンツにおいて認知から興味へ移るステップでは何が影響していたのでしょうか?
マゼランでの分析結果をもとに、まとめました。

–[認知から興味へのステップ]マゼランプロダクトサイト・トップページ

  • イベントとして残存設定をした宣伝会議サミットが最も影響があり、1週間の認知残像効果があるという分析結果が出た
  • 次に影響が高かったのは検索となった。
  • 広告からの影響が有意だったものはGDN
  • CRMではマーケのネタ帖のFacebook投稿
  • 曜日要因として、土曜日・日曜日はマイナスの影響があった。

–[認知から興味へのステップ]マーケのネタ帖・世界のお気にいり

  • 世界のお気に入り記事へ影響しているのはマーケのネタ帖Facebookページのいいね数(ただし、世界のお気に入り記事のPVが伸びるといいね数が増える可能性があるため、因果が逆な可能性がある。鳥瞰図が間違っている可能性も)
  • 曜日要因の水曜日が正の影響をあたえている。投稿日と関係性があるのかもしれない

–[認知から興味へのステップ]マーケのネタ帖・セミナーレポート

  • レポート記事へ影響しているのはFacebook広告(マーケのネタ帖)
  • それ以外からは有意な影響は今回の分析では見られなかった

オウンドメディア分析まとめ

マゼランでの分析結果により、成果であるセミナーページのPVに対してオウンドメディアは有意な影響を与えていると考えられます。

セミナーのレポートコンテンツは、セミナーページと関連性があると想像しやすいですよね。いっぽうで、海外のマーケティング事例やライフスタイルを紹介する「世界のお気にいり」も同じく関連性が高い要因であることは予想外の結果でした。

「世界のお気にいり」は、他のコンテンツよりもPVが多いとは言えません。要因ごとの関連性を見ずにPVという軸だけで判断していたら、KPIへ繋がらない可能性があったかもしれないのです。総合的な分析をすることが、いかに重要であるかを感じる結果となりました。

オウンドメディアを長く運営していくにあたり、何に注力すべきか・コンテンツ施策は何が必要かという指針が必要となります。その指針を見出すのが、分析です。オウンドメディアの成功には、分析が不可欠。
ぜひ、オウンドメディアの運営に分析を取り入れてみてくださいね。


今回はパス解析を用いた弊社サイカ マゼランでの分析をご紹介しましたが、セミナーでは重回帰分析をはじめとしたマーケティングで扱う分析についてご紹介しています。興味がある方はぜひセミナーにお越しください。