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XICA academyをなぜ立ち上げようとしたのか?

XICA-Academyをなぜ立ち上げようとしたのか?

2016年1月よりサイカでは新しい取り組みを始めました。それは新しい変革のためのプロジェクトを推進する人材を育成することを目的としサイカアカデミー( http://xica.net/academy/ )。昨年にパイロット版(僕たちは“0期”と呼んでいます)を始動させ、僕自身もその0期生のひとり。所属部署の異動によりこのプロジェクトに関わるようになって湧いてきた「そもそもなぜサイカがこの取り組みを始めようと思ったのか?」という疑問を、サイカアカデミーの立ち上げに関わった事務局3名に伺ってみました。そこには3名だけではなく、立ち上げに関わったすべての方の共通の想いがありました。

きっかけは「夢を追う人がめげないようにしてあげたい」という想い。

加藤 朝彦

今日はよろしくお願いします。


山田 裕嗣

よろしくお願いします。


貴昌松浦

よろしくお願いします。


木下紫乃

よろしくお願いします。

加藤 朝彦

サイカアカデミーを立ち上げるきっかけはなんだったんですか?


山田 裕嗣

プロジェクトチームを立ち上げたのはちょうど1年前です。でも、実はその半年くらい前から「こんなのできたらいいよね」という話はありました。そもそもはサイカが提供している統計分析ツールを活用していただくために「データを活用できる方とできない方の差はどこにあるのか」を掘り下げて議論していたところがスタートなんです。その結果、考えついたところがサイカアカデミーのベースの考え方にもなっている目的から実行までの分析フロー。


XICA-Academyをなぜ立ち上げようとしたのか?

山田 裕嗣

ビジネスでデータを活用するためには、この工程を何回も繰り返すことが必要なんですよね。でも、アデリーは分析工程の手段として提供されているツールなので、その前後をしっかりと整理することが求められるです。クライアントと向き合っていくなかで、データを活用できる方とできない方の差は分析工程のスキルではなく、そもそもの「目的や仮説設定ができている」ことや「周囲を巻き込んでアクションできる」という部分にあることが分かってきました。そこで、分析以外のフローの支援ができる枠組みを作りたいなと思ったのが立ち上げのきっかけです。目的の設定や仮説設計、周囲の巻き込みは“人”が介在するところなので、「データと人のちょうどいい距離感」を探しにいきたいと個人的に思いました。そして、それがサイカにも必要なことだと思ったんです。

XICA academyをなぜ立ち上げようとしたのか?
株式会社サイカCOO 山田

加藤 朝彦

もともとは山田さんの研究してみたいテーマのひとつでもあったんですね。


山田 裕嗣

そうですね。それを体系立てて伝えられることができればサイカの事業も広がると思いました。いろいろ調べてたんですが、人とデータの実用的な距離感のようなことを纏めている資料は見つかりませんでした。「どうすればデータ分析がうまくいくか」というスキルに注目しているところはたくさんあるんですけど…。


山田 裕嗣

このあたりを突き詰めていくうちに「サイカはどんな組織でありたいか?」ということを考えるようになり、「夢を追う人がめげないようにしてあげたい」という想いに至りました。そこで、データはその手段だという認識になったんです。データを手段として捉えたときに「どんな人であるべきか」に意識が向くようになりました。これ以上自分だけで考えても考えが広がらないなと思い、講師をやってくださっているICJの吉沢さんを中心に周囲の方々を巻き込んで議論進めていくうちに「結局WHYって大事だよね」というところに行き着いたんです。

木下紫乃

「夢を追う人がめげないようにしてあげたい」っていいですね。


山田 裕嗣

それを考えれば考えるほどいまのサイカアカデミーのプログラムになってきた感じです。そうやって更に深ぼっていくと、これらの考え方は対外的なものだけじゃなくて才能開花も同じことだよなということになり、サイカのコンセプトも明確になってきたんです。

加藤 朝彦

そのプロセスで松浦さんや(木下)紫乃さんが関わるようになったんですよね。きっかけはなんだったんですか?


貴昌松浦

タイミングでいうと吉沢さんたちと議論を始めたあたりですね。そのときから「夢を追い続ける」や「組織から飛び出すのではなく、組織を変革していく」というキーワードがでてきましたね。そのブレストから現在のプログラムの大枠は変わってないんですよ、実は。そのときからみんなで「やっぱWHYだよね」って。

加藤 朝彦

もともと松浦さんもWHYの重要性を感じていたってことですよね?


貴昌松浦

そう。それは、あの議論に参加した方はみんな一致してましたよね。

山田 裕嗣

してましたね。そして、サイカアカデミーをいよいよちゃんとプログラムにしようとしたときに運営メンバーも必要だったので、もともとの問題意識や経験から松浦さんと紫乃さんにお願いしました。


木下紫乃

山田さんとは元同僚だったんですけど、最初は「このプログラムを運営できる人を紹介してほしい」と言われたんです。いろいろ聞いるうちに、おもろしろそうだったんで私が関わるようになったんです。そのとき関わっているメンバーに女性がひとりもいなくて…多様性を考えたときにも関わりたいと思ったんです。松浦さんや吉沢さんももともと知り合いだったのもありますし。「データを扱っている会社がなんで教育とか扱うの?」という知的好奇心も湧いたんですよね。

加藤 朝彦

そんななかでも一番興味を持ったところはどこでした?


木下紫乃

そういう意味では、このメンバーかな。内容ももちろんなんだけど、このメンバーなんだからきっとおもしろいんだろうなっていう直感。

加藤 朝彦

サイカに関わる方の価値基準に“人”っていうのはよく出てきますよね。人を巻き込んでいくという話では、先ほど松浦さんが「組織から飛び出すのではなく、組織を変革していく」とおっしゃっていましたが、組織のなかにいなくても変革は推進できるんじゃないかなと思うのですが…。


貴昌松浦

組織のなかで新しいことを始めようとすると、抵抗勢力も出やすいですから心折れている方はたくさんいるんですよね。出る杭は打たれますし。だからといって、組織から出たからできるものでもないと思うんです。「ダメだったから、組織から出る」と考えるのも落とし穴だと思うんですよね。自分が与えられた環境のなかで才能開花をしていくことや新しい変化を起こしていくことが大事なのかなと思いますね。そのために必要なことを利害関係のないサイカアカデミーというプログラムを通じて、同じような想いをもった仲間とつながってお互い勇気付けて学び合いながら、自分の現場に戻っていくというようにしたいんですよね。

加藤 朝彦

ほんと最初の立ち上げから目指しているものは変わらないんですね。


木下紫乃

そうそう、大きく方向転換はしてないですね。


貴昌松浦

それでいうと僕らがサイカアカデミーを作るWHYはブレていないですね。みんな一致してましたから。それこそHOWの部分ではいろいろ考えの違いとかはありますけど。

がむしゃらにやり続けたからこそ、WHYの必要性を感じることができる。

加藤 朝彦

どうしたらWHYは必要だと感じれるようになるんでしょう? 必要じゃないと思っている人を変えるためにはどんなアプローチができるのかなという疑問があります。


木下紫乃

逆にそれはパイロット版を受けた加藤さんに聞きたいです。それがヒントかも。


山田 裕嗣

加藤さんはWHYがあったときとなかったときの違いって覚えてます?。


加藤 朝彦

僕は「目の前にあるものに真剣に向き合っていればなにか見えるんじゃないか」ということは漠然と考えていたんです。だから、がむしゃらにやってみて答えを見つけてみようという感じだったんですよね。だからサイカアカデミーでWHYのことを知ったときに今までのものがすごく整理できたんだと思います。

木下紫乃

なるほど。行動が想いと結びついて体系化された感じだったんですね。


加藤 朝彦

そうですね。WHYの必要性は感じていなかったというより、整理する方法を知らなかっただけなんですよね。


木下紫乃

0期生にも同じようなことをおっしゃってた方がいましたね。「僕はこれのためにいろんなことをやってたんだなって気づいた」と。


貴昌松浦

やはりそこは過去の自分の経験から感じられるものがあるんですよね。今まで言語化・体系化ができていなかったことが整理されたという感じですよね。


木下紫乃

このプログラムは「これまでがむしゃらに仕事に向き合ってきたけど、これから自分はどこに向かうんだろう」と感じている人が一番変われるんじゃないかな?と他の0期生の方も言ってました。


貴昌松浦

0期のDay5で講師の村中さんがおっしゃってましたけど、ある程度までキャリアを積めばスキルの部分はやり尽くしちゃんですよね。そこから先の頭打ち感。それを突き抜けるために必要なことを考えなきゃいけなくなるんですよね。

なぜWHYが大事なのか? それは世の中が変化してきたから。

XICA academyをなぜ立ち上げようとしたのか?
事務局・木下紫乃さん

木下紫乃

いまの世の中、周囲が見えすぎちゃうという問題はあると思うんですよね。仕事や働き方の選択肢が増えましたし、それが可視化されてる。昔よりもアイデンティティを考える機会が多くなってきてるからこそ、WHYを探らざるを得ないのかなとも思うんです。


山田 裕嗣

先日、東洋経済の記事で「愛社精神」に関する記事を読んだんですけど、結構考えさせられました。昔は当たり前だった「愛社精神」ということが、いまではそうじゃない。同じ会社に居続けて墓場まで保証してくれるなんてことはないので、僕らはいろいろと選択しないといけないんです。それを選ぶために「自分はどうしたいか?」ということを問われ続けるのは苦しいですよね。でも、それを習慣付けられたら「自分が考えて決めない限りは結果も出ないし評価もされない」と思えるんです。価値基準が自分にないと生きていくのは大変になってくる。そういうことをリアリティを持って感じられたときに危機感が持てるのかなと思います。

加藤 朝彦

山田さんはWHYの大切さにいつ気付いたんですか?


山田 裕嗣

サイカに入ってからですかね。サイカ入っても最初は全然思ってなかったです。

木下紫乃

私、久しぶりに山田さんに会ってびっくりしましたもん。いかに物事を効率的に進めるかを考える人だと思ってた。


山田 裕嗣

一緒に働いてた時と全然違いますよね?(笑)


木下紫乃

だから私は山田さんのビフォーアフターを知って…当時はWHYとか言うような雰囲気はなかったよね。そこの対極にいる人だと思ってました。

加藤 朝彦

でも大学では心理学を専攻されてましたよね? 心の動きとか興味がありそうですけど。


山田 裕嗣

仕事柄「人が変わるためには?」という切り口で心の変化を考えたりはしますが、以前はそこにWHYは挟んでなかったですね。役割認識・当事者意識をどう変えていくのか?ということばかりに注意が向いてた。職業役割としての内面理解みたいな感じ。

加藤 朝彦

WHYを見つけた前後の変化は自分では説明しにくいですよね。そこは紫乃さんから客観的に見て山田さんはどう変わってましたか?


木下紫乃

いや、もう別人(笑)変容の過程を知らないんですけど、会ったら変わってましたね。年齢や経験で重ねる変化だけじゃないパラダイムシフトがあったんだろうなって感じかな。

加藤 朝彦

山田さんは僕を見て変わったと思います?


山田 裕嗣

それは超思います。加藤さんがサイカアカデミー受け始めたときは「なんかモヤモヤしてるなぁ」という感じでした。以前は、任されたことにがむしゃらに向き合ってるんですけど、あまり一貫性みたいなことはなかったような気がします。拾えるボールはすべて拾う感じは、いまも変わらないんですけど…。WHYの話を組織内でするようになったのが一番大きいな変化かな。そのおかげで当たり前のようにそれを起点に議論ができるようになった気がする。


加藤 朝彦

たしかに最近は“自分の想い”を起点に議論が始まることが多いですね。


山田 裕嗣

サイカアカデミーを始めたことで、社内でも「個人のWHYが大事だ」という認識が深まってきてると思います。そういう意味では加藤さん個人が変わったというより加藤さんとか平尾がそれを伝え続けることで組織が少しずつ変わっていってる気はします。その組織の変化のど真ん中に加藤さんがいる感じ。

学び合えるコミュニティへ。

XICA academyをなぜ立ち上げようとしたのか?
事務局・松浦貴昌さん

加藤 朝彦

今後サイカアカデミーを通して変えていきたいことはありますか?


山田 裕嗣

僕自身の問題意識は「働き方の多様化」にあります。サイカアカデミーを通して伝えたい根底には「自分がどう生きるか?」ということがあるんです。なので、そこがより深く伝たえていきたいですね。どんな職業の方でもいい。「なにをしたいの?」と「現場でなにをやるの?」を繋いで、「あなただからこそのスペシャリティ」を提供できるようにしていきたいですね。

加藤 朝彦

なるほど、自分自身の想いをベースに組織でどう行動していくかということですね。そこは第1期でもかなり苦戦している方がいますが、“個人のWHY”と“組織のWHY”を結びつけるのはすごく難しいですよね。組織を変革するためには「個人が組織にどう向き合うか」と「組織が個人にどう向き合うか」という両方の側面があるのかなと思うんです。


貴昌松浦

“個人のWHY”と“組織のWHY”を結びつけようとしたときに、そもそも会社のWHYが明確じゃないとか、形骸化されてしまっていて、そこにコミットしている人が全然いないとかもありますよね。そういった場合、自分のWHYを重ねようがないですよね。そうなったら自分で組織のWHYを作りに行くか、出るかのどちらかしかないんですよ。どちらにしろそうやって自ら進んで変革できる人を増やしたいと思っています。

加藤 朝彦

松浦さんと紫乃さんは学生を対象とした教育プログラムを実施したりもしていますが、若い方たちに対するアプローチも可能性としてありますか?


木下紫乃

XICA-Academy Jr. みたいな?(笑)できるならやってみたいですね。


加藤 朝彦

WHYを考えるのに年齢的に早すぎるみたいなことは?


木下紫乃

それこそWHYは幼いころから考えるべきだと思います。WHYは経験によってどんどんブラッシュアップされていくものだから、早い段階から考えるクセはつけたほうがいい。それを考えさせない教育がずっと続いていたと思うんです。いままではそんなこと考えなくて済んでたのかもしれないけど、そうもいかなくなってきます。若い世代から学校の勉強のほかに自分を考える時間は作ったほうがいいと思いますね。そういうのを考えるための場所を作ることも必要かもしれませんね。


加藤 朝彦

それは松浦さんも同じ意見でしょうか?


貴昌松浦

学びあえるコミュニティは大事だと思いますね。炭素って繋ぎ方によって炭にもなるしダイヤモンドにもなるじゃないですか。しかもダイヤモンドはダイヤモンドでしか磨けない。そういう人たちが集まる場で学び合えたらいいと思います。

加藤 朝彦

みなさんありがとうございました。

対談を終えて

この対談を終えて感じたことは「何事も起点となっているのは“人”だ」ということ。みなさんの話を聞いたり近くで仕事を見ていて感じていたことを改めて感じました。僕自身も「人と人をつなげたい」という想いを起点に、このアカデミーを通じて継続的に学びあえるコミュニティを作っていてたらと思います。

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