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スタートアップの取締役になって変わったのか?

「自分でどこまでやるか決めることがほとんどだから、忙しいと言えば忙しいし、そうでもないと言えばそうでもない」

久しぶりに会う人に「最近仕事忙しいの?」と聞かれたときに、いつもこう答えます。(…知り合いに「こないだもそう言ってたよね」と指摘されて初めて気付いたのですが)

仕事をするうえで意識すること

サイカにジョインしてから、当たり前ですが自分の仕事の仕方は随分と変わったなと思います。
以前から意識していたこともあれば、スタートアップの、しかもボードメンバーだからこそ身に付いた仕事の仕方もあります。今回メンバーブログの出番が回ってきたので、普段どういうことを意識しているかな、ということを書いてみました。

スタートアップの取締役になって変わったのか?

仕事は鮮度が命

仕事は、発生した瞬間が一番注目度が高く、一番正しくアウトプットのイメージを理解しています。
時間が経つほどに、「これなんでやるんだっけ?」「これどういう形でdoneになるんだっけ?」をわざわざ「思い出す」「確認する」という時間が発生します。
そして、発生した瞬間の100%を復元できることはほぼ絶対にありません(逆に150%にバージョンアップできることはありますが)。
また、依頼元の相手も時間が経つほどに期待値が上がっていくので、早くアウトプットできるほど(語弊を恐れずに言えば)「そこそこ」の成果でも満足してもらえます。

一歩目が出ないことは絶対に実現しない

どれほど「やりたい」「役に立つ」「楽しそう」と思ったことでも、初めの一歩が踏み出されなかったことは絶対に実現しない、と断言できます。
「今は必要ないけど、長期的には大事なこと」とかが顕著な例で、緊急じゃなかったことが緊急になったタイミングで慌てて進める、などがありがちな状況です。

やると決めたらどんなにエイヤででもスケジュールに落とし込む、誰かにとりあえず話して賛同を得る、とかのファーストアクションを取らないと、To-doリストの「いずれやりたい」みたいなこととして何ヶ月も眠ったまま、リストの棚卸しの時まで忘れられてる、ということが過去に何回もありました。

大きく描いて小さく積み重ねる

仕事は(自分自身も含めて)どれだけ熱意を注ぎ込めるか、集められるかでアウトプットできる成果が決まるので、いかに「納得感がある、共感できる大きな絵」があるのかがその勢いには大きな違いを生むと思っています。

一方で、着実に進めて行くために必要なのは一つの説明資料、一言の依頼、ひとつのミーティング、だったりととてもとても地味なものが多いです。それを積み重ねないと実際に前に進みません。
ただ、それを繰り返していると「結局どこに行きたかったんだっけ?」を忘れてしまうことも良くあります。
そういうときにも、最後に描きたい絵ってこれだよね、ということを自分にも周りにも示せることに引き戻して考えられるようにしています。(実際には、目の前に追われてそこまで意識を戻せないこともありますが…)

思考の慣性をうまく活用する

細かなExcel作業に3時間没頭した直後に、5年後を目指した事業のコンセプトを構想する、とという頭の切り替えは、少なくとも私にはできませんでした。過去にやろうとして、もの凄く苦しい思いをしました。

そこで、一週間くらいのスケジュールを組み立てるときに、その日に自分の頭がどういう思考が活性化してるのか、というのはとても意識するようになりました。
例えば、Excelのような作業ベースのことが多い日であれば、その日は「作業」系のタスクばかりを固めてやっつける。逆に事業コンセプトを考えるようなことは違う日に思い切って集める。
どうしても同じ日にやる必要があるときは、少なくとも「空間」を変えることで切り替えるようにしました。個人的にクリエイティブな思考が求められる時は近所の大学の図書館を良く使います。(朝とか夜だとほぼ誰もいない)

決められないのは「十分に知らない」か「そもそも答えがない」

以前は、仕事の中で迷ったときは「十分な情報量を自分の中に持っていないからだ」と決めてかかっていました。
そのときの対応策は、「方向性が見えるまでひたすら情報をインプットする」、「知っていそうな人に考え方を聞く」のどっちかを取ってました。

しかし、サイカに参加してからは、決して「情報量」の問題ではなく「価値観」「考え方」「哲学」の問題、要は「完全に決めの問題だよね」という場面が非常に多くなりました。
もちろん、ベンチマークとなる事例を探す、将来的な懸念点を教えてくれそうな人に聞く、くらいの対応策はとれますが、最終的には責任を引き受けて、自分ないしは自分達が最良と信じることを選択する、ということしかありません。その違いを認識するようになったのは大きな違いでした。

130%を目指す、最後の5%の詰めは潔く諦める

「同じことは2度やらない」ということは昔から仕事をする中でかなり強く意識してきました。同じ失敗を繰り返さないということもそうですし、過去の経験を「そのまま繰り返す」ことをしても仕方ないと思ってきました。
同じようなことを繰り返す時でも、「前よりも短い時間で終わらせる」「他の人でも再現できるような仕組みにまで落とす」などは意識してやるようにしてました。

今もそれは変わっていないのですが、意識の仕方として、「最後の5%はバッサリ諦める」ということも結構やるようになりました。最後の5%の詰めを行うのに全体の20%とかの労力が時間的にも精神的にも掛かります。
そこにエネルギーを割くよりも、他のことに着手した方がトータルで言えば成果は高い、というようにある種の割り切り(言い換えれば「目をつぶる」こと)ができるようになりました。

ただ、スタートの時点で120%か130%くらいのストレッチ気味な目標設定をすることで、結果的に最低ラインは越えるようにしておく、というのが大事だったりします。

「鮮度」「思考の慣性」「5%の諦め」

以上、まとまりはないですが、日頃自分が意識していることを言葉に落としてみました。改めて読み返すと、2〜3年前の会社員だった自分はきっと言わなかったと思うことが色々あります。
特に、「鮮度」「思考の慣性」「5%の諦め」あたりはつい最近までは今ほど強くは考えてなかったように思います。総じて言うと、時間の使い方、時間あたり生産性みたいな意識は劇的に変わっていたようです。

今回はあくまで私個人のこだわっているポイントでしたが、いずれサイカが成長するに伴い、きちんとサイカとして大切にする「バリュー」を作るタイミングがいずれ来るのだと思います。

…という感じの「いずれ」が漠然と言ってて進まない作業の典型ですが、組織の成長に応じて必要なタイミングで着手したいと思います。

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